水俣病集団訴訟2審 賠償を求める裁判始まる 原告130人余
水俣病と認定されず、救済策の対象にもならないのは不当だと主張し、熊本や鹿児島などの130人余りが国や原因企業などに賠償を求めている裁判の2審が、17日、福岡高等裁判所で始まりました。
国側は、訴えを退けるよう求めました。
熊本県水俣市や天草市、鹿児島県出水市などに住む50代から90代の130人余りは、水俣病の患者と認定されていない人を救済する特別措置法で対象外とされたのは不当だなどとして、国と熊本県、それに原因企業のチッソに賠償を求める訴えを起こしました。
1審の熊本地方裁判所は、去年3月、このうち25人について水俣病と認めましたが、損害賠償を求めることができる20年間の「除斥期間」が過ぎているとして訴えを退け、原告側が控訴していました。
17日から福岡高等裁判所で始まった2審で、原告側は、1審で適用された「除斥期間」について「被害者が今も苦しんでいる現状があり、適用することは著しく正義・公平の理念に反する」などとして、適用しないよう求めました。
また、1審で水俣病と認められた一方、「除斥期間」が過ぎているとして訴えを退けられた天草市の藤下節子さん(68)が意見陳述し「私たち全員を水俣病と認め、正当な補償を受けられるようにしてほしい」と訴えました。
国側は「除斥期間」について正義や公平の理念に反する事情はないなどとして、訴えを退けるよう求めました。
裁判のあと、原告や弁護団が福岡市内で集会を開きました。
このなかで原告団長を務める森正直さん(74)は「法律がうたったあたうかぎりの救済を果たすためにも広く患者と認めて欲しい。すべての患者の救済のために勝つまで裁判を闘いたい」と述べました。