【速報】復縁迫り切りつけベランダから飛び降りた相手をめった刺し…女子大学生殺害事件の控訴審 弁護側「多量飲酒で“複雑酩酊”」主張 大阪高裁
2022年、大阪府堺市の路上で交際相手だった女子大学生を包丁で刺し殺害したなどの罪に問われ、一審で懲役20年を言い渡された男の控訴審が18日始まり、弁護側は「復縁を迫って犯行に及んだとする一審の事実認定には誤りがあるほか、当時は多量の飲酒による“複雑酩酊”の状態だった」と主張しました。
■脚を10回以上切りつけ全裸にさせ…4階から飛び降りて瀕死の女性を馬乗りで
起訴状などによりますと、無職の山本巧次郎被告(26)は2022年8月、堺市西区で交際相手だった大学生、大田夏瑚さん(当時20)の自宅で、大田さんの脚を包丁で切り付け右脇腹を刺した上、4階のベランダから飛び降りて逃げた大田さんの胸を複数回刺して殺害した罪に問われています。
司法解剖の結果、死因は心臓や肺にまで達した傷による失血死で、ろっ骨や骨盤などには複数か所の骨折もあり、ベランダから飛び降りた際に負ったものとみられます。
山本被告は大田さんの脚を10回以上切り付けたうえ、自宅からの逃走を防ぐため服を脱がせ全裸にさせていたほか、路上では瀕死の状態にあった大田さんに馬乗りになってめった刺しにしたということです。
■「別れ告げられ怒りから犯行」一審では「精神障害なく完全責任能力」認定
一審の裁判員裁判で、山本被告は「覚えていないが間違いない」と起訴内容を認める一方、弁護側は「犯行当時、殺意も刑事責任能力もなかった」として無罪を主張。
一方、検察側は「交際していた大田さんから別れを告げられ、復縁を迫ったものの応じなかったため、怒りから犯行に及んだ」とした上で、「医師の鑑定や山本被告の犯行前後の言動のほか、弁護人と接見した後から黙秘し始め、動機に関する部分だけ『覚えていない』と話すなど、当時、山本被告は何らの精神疾患を抱えていなかったと判断し刑事責任能力が認められる」と指摘していました。
大阪地裁堺支部は「犯行前後の行動に不自然はなく、以前から山本被告は大田さんに攻撃的な姿勢を見せていたことなどから、犯行当時の山本被告には精神障害はなく完全責任能力があった」と認定した上で、「散々苦しめた挙句、殺害に及んだ犯行態様は無慈悲で悪質」と指摘し、山本被告に懲役20年を言い渡していました。
■控訴審で弁護側「交際関係を解消したかったのは被告のほう」と主張
18日から始まった控訴審で、一審では「復縁したかったが断られた」ことが動機と認定されたことに対し、弁護側は「復縁を望んでいたのは被害者であり、交際関係を解消したかったのは被告のほうだ」とし、事件当日は多量に飲酒し「複雑酩酊」の状態だったと主張しました。
18日には、被告人質問も行われ、山本被告は「本当に怖い気持ちだったと思う。被害者の未来・将来を奪ってしまった。(遺族が厳しい処罰を求めるのは)当然のことだと思う」などと話しました。