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「世界のウチ」

エネルギー節約のコールドミール

2007年08月18日

ドイツ・田口理穂 エコでいきましょ!

 ドイツの夕食はパン、ハム、チーズのコールドミール(冷たい食事)が一般的である。ドイツでは朝はパンとジャムで、昼がメーン。昼食には肉とジャガイモなど温かいものが好まれるが、職場など外出先で取る人も多い。そのため平日は、ほとんど自宅で料理をする必要がない。

写真冷蔵庫と棚から出したものを並べただけ

 ドイツのコールドミールは非常に合理的である。カボチャの種などさまざまな穀物の入ったパン、チーズやバターなど濃厚な乳製品、数々のハム。いろんな種類があるから飽きないのである。

 夕食の準備はいたって簡単。パン入れからパンを出し、棚から室温においてあるバターを出す。冷蔵庫からタッパーに入ったハムやチーズを取り出し、ふたを開けるだけである。朝も夜も皿1枚、ナイフ1本でことが足りる。料理をしないから、包丁も鍋も必要ない。皿は重ねておき、週末まとめ洗う。1週間もためておくなんてと最初は抵抗があったが、皿にはパンくずくらいしか付かないから、においもしない。水の節約になるといわれればその通りである。

 料理をしないだけあって、台所はいつもぴかぴか。凝り性のドイツ人は、使いもしない調理器具をそろえるのが好きである。お玉や木さじ、ナイフはいろんな種類があり、年に一度しか出番のないパスタ製造機や、春の名物・白アスパラ専用の鍋とざる、野菜切断器や揚げ物用電気鍋などが並ぶ。本格的に料理をするのは週末くらいで使う器具はいつも同じだから、台所用品をそろえるのはどうもコレクションという趣味らしい。

 週末の昼は家族でゆっくり食べるのが一般的だが、日本のようにこまごま何品もつくらず、肉、イモ、野菜またはサラダというのが定番である。この3品を大皿にがばっと盛り、バターや生クリームをふんだんに使ったソースをどろりとかける。使う食器が少ないから、洗う手間も少ない。

 コールドミールの効用によるエネルギー削減とは、電気、ガス、水道代だけではなく、人的エネルギーもさす。料理の手間を省くとともに、光熱費も同時に節約。まったく合理的というものである。


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