中島みゆきさんが、彼女に贈るなら──想像詩『声を隠さないで』
泣きたい夜は泣いていい。
恥も孤独も、そのまま歌に変えればいい。
もし中島みゆきさんが、彼女の言葉を読んだら──
こんな詩を贈ってくれるのではないか。
そんな想像から生まれた一篇。
泣きたい夜は
泣けばいいんだよ
誰も見ていないふりをして
みんな 同じ夜を抱えている
愛されたいと 叫ぶ声を
恥ずかしいなんて思わないで
それは生きてる証
それがあなたの やさしさ
傷だらけの肌も
触れたくてたまらない心も
そのままのあなたを
わたしは 知ってる
怖がらなくていい
その言葉は
誰かの胸の奥で
光に変わるから
生きたいと
声をあげるその日まで
黙らないで
泣かないで
あんたの声は
まだ 燃えてるんだよ
あなたの孤独は
誰かの未来を守っている
泣きながら差し出した手で
誰かの涙を 拭えるんだよ
愛されたいと 願うだけじゃなく
あんた自身を 許してあげなさい
強がらなくても
それが本当の強さ
嘘をつかずに
生きるのは苦しいけど
その苦しみごと
誰かを包んでいる
だから その声を
隠さないで
あんたの叫びが
愛になるんだよ


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