真面目で勤勉な夫、享年68歳で死去…残されたのは「貯金わずか300万円」と「遺族年金月6万円」。葬式後、専業主婦妻が号泣した「まさかの真実」
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命綱の遺族年金も「これだけですか?」
Mさんは遺族年金に望みを託し、年金事務所に行きました。しかし、そこでも厳しい現実が待っていたといいます。ほぼ専業主婦だったMさん自身の年金は月にすると6万円強。一方、夫の遺族年金は6万円弱。受け取れる年金は合計で月12万円程度だったのです。 住宅ローンは完済していましたが、管理費と修繕積立金、光熱費、食費、日用品。医療費や介護費を考えると、300万円の貯金では余裕があるとは思えませんでした。 Mさんは「夫は貯金も十分しているはず」と信じていましたが、なぜこれほど少ないのか理解できませんでした。退職金もあったはず。まさか、知らぬところで使い込んでいたのか……。疑心暗鬼になったMさんでしたが、息子が調べたところ、その理由が明らかになります。 夫は真面目でしたが、会社の業績は伸びず、年収は一番高いピーク時でも600万円程度。その中で子ども2人を私立大学に入れ、家も購入。退職金は1,000万円ありましたが、住宅ローンの支払いでほぼ消えたのでしょう。過去にさかのぼると、経済的に困窮していた夫の親へ定期的に仕送りをしていた形跡もありました。 そんな中、Mさんはというと、時々パートに挑戦するも、すぐに「家事との両立は難しい」「人間関係がつらい」と辞めてしまった過去がありました。優しい夫は妻に無理を強いず、自分一人で家計を支えようと尽力。しかし、日々生活するのが精いっぱいで、その結果、かろうじて残せたのが300万円の貯金だったのです。 Mさんは夫への感謝と同時に、何も知らなかったことを悔やみ涙したといいます。 「夫がアルバイトしていたのは、健康ややりがいのためではなく、生きるためだったんですね。一瞬でも疑ってしまい、恥ずかしい。よく考えれば、夫が友達みたいなものでしたから、私にはもうお金を使うあてがありません。月12万円もあれば、十分やりくりできる気がします。息子は同居を提案してくれましたが、これ以上誰にも迷惑をかけたくない。静かに自分の力で生きていきます」
「配偶者依存」は危険
Mさんのケースは、住宅ローンが完済していたこと、そして夫がギリギリまで働き続け、最低限の貯金を残してくれていたことで、まだ生活を維持できる状況でした。 しかし、夫に家計のすべてを任せることは非常に危険です。一見なんとか家計が回っているように見えても、水面下では火の車――その状況を一緒に暮らす配偶者すら知らないこともあります。任せっぱなしにしていると、実際にこうした事態が起こるのです。 貯金がなく、遺族年金もわずかで、年金だけでは生活が成り立たずに破綻してしまうケースも少なくありません。老後資金や自分の年金、生活費の見通しを持ち、配偶者に依存しすぎない備えが必要です。
THE GOLD ONLINE編集部
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