カーク氏殺害で容疑者を訴追 「憎悪にうんざり」 交際相手に明かす

殺害現場となった大学で保守活動家チャーリー・カーク氏を悼む人々=米西部ユタ州で2025年9月15日、AP 拡大
殺害現場となった大学で保守活動家チャーリー・カーク氏を悼む人々=米西部ユタ州で2025年9月15日、AP

 米西部ユタ州の大学で保守活動家チャーリー・カーク氏(31)が射殺された事件で、地元検察は16日、タイラー・ロビンソン容疑者(22)を殺人などの容疑で訴追し、死刑を求刑する方針を示した。検察の発表によると、容疑者は交際相手のルームメートに事件への関与を打ち明け、「(カーク氏の)憎悪にうんざりした」などと伝えていた。

 検察の資料によると、ロビンソン容疑者は今月10日、ユタバレー大学の屋外イベント中、約150メートル離れた建物の屋上からライフル銃を1発撃ち、カーク氏を殺害した疑い。11日夜に家族と知人に付き添われ、大学から約400キロ離れた保安官事務所に出頭した。

 事件で使われたとみられるライフル銃の引き金などから検出されたDNA型が、容疑者のものと一致したという。また容疑者は、交際相手が使うパソコンのキーボードの下に「チャーリー・カークを消す機会を得たので、やる」と記したメモを隠し、事件後にメモの存在と関与を交際相手に告白していた。

 検察は、家族の証言として、容疑者が左派的な姿勢を強め、性的少数者の権利擁護に関心を強めていたと指摘。交際相手は男性から女性に性別適合中だったことも明らかにした。

 容疑者は16日、州地裁にオンラインで初出廷し、判事から訴追内容の説明を受けた。

 カーク氏は「MAGA(マガ=米国を再び偉大に)」と呼ばれるトランプ大統領の岩盤支持層の中でも特に影響力がある存在で、トランプ氏のホワイトハウス返り咲きに大きな役割を果たした。性的少数者の権利擁護には否定的だった。

 21日に西部アリゾナ州で行われる追悼式典にはトランプ氏も出席する予定だ。【ニューヨーク八田浩輔】

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