明日使えるかわからない昇降機ムダ知識をあなたに 9/3号
明日使えるか分からない、昇降機のムダ知識をあなたに。
新企画です。
昨今、エレベーターオタクを取り巻く環境下にはエレベーターを職の材料としたエンジニアが余計な知識を承認欲求マシマシでオタクに拡散している由々しき事態が起こっています。その結果、毒餌に耐性を持ったスーパーラットのような非常に厄介なオタクが徐々に増えてきた昨今、研究家としてめいはちはどうこの悪い流れに歯向かうのか?
色々考えた結果僕自身がきちんと責任をもって研究の過程で得た知識を広めればいいんだ!という結論に至りました。
中にはWikipediaにも載っていないような情報も飛び出すかもしれません…(投稿してゆく情報に関しては文献等を通じて信憑性を確認しております。)
という事で、これから3のつく日と3の倍数の日に昇降機ムダ知識をお送りする事になりました。9/8追記 忙しすぎるのでウケが良くなるまで不定期投稿になりました。申し訳ございません
※昇降機はエレベーター、エスカレーター、小荷物専用リフト、動く歩道を指します。つまり、エレベーター以外の話題も飛び出す予定です。
「3がつく」「3の倍数」…ピンときた貴方は流石ですね。
No.001
「エレペット」のネーミングの由来は、トヨペット。
それでは、確認の文献です。
三菱エレベーターの歴史について様々な事柄が記されている「三菱エレベーター・エスカレーターの歩み」を読んでみると…
発売を目前に控えて、この普及形エレベーターの愛称の社内募集が行われた。多数の応募のなかから、当時本社施設部昇降機課営業係の日並氏が提案した『エレペット』というネーミングが選ばれ、ここに『三菱エレペット』が誕生したのである。
その当時、代表的な国民車としてトヨタ自動車の『トヨペット』いうのがあった。普及形のエレベーターのネーミングにあたっては、これはエレベーターの国民車に相当するということで『エレペット』と提案した。自選、他薦の数多くのなかで選出されたのがこのエレペット、薄謝を呈するというので貰ったお金は3000円、皆と一緒に祝杯を挙げるにはほど遠かった。
商売ではこのエレペットは通りがよく、普及形エレベーターの代名詞のように使われた。「日立のエレペットはね」と話す客先に「エレペットは三菱だけのもので日立さんはA形です」とお答えすることもしばしばで、やはりネーミングは時代の感覚をとらえて誰でもわかる短いものでないとアピールしにくいものだから、ネーミングの際に参考になればと思うし、今後もこのネームが残る事は名付け親としてこんなに嬉しいことはない。(名付け親より)
と、ある。
確かに、「エレペット」の名前はトヨペットからきていた。
補足トリビア
1)三菱エレペットは1961年、日本で初めて誕生した規格形エレベーターの愛称。それまで完全オーダーメイドで高価だったエレベーターを、サイズや寸法、意匠を規格化し、あとはビルの高さに合わせてカスタマイズすることで価格を従来の同様のエレベーターと比べて3割も安くできたんだそうです。
2)エレペットという愛称はその後もモデルチェンジのたびに引き継がれ、1990年台まで生産された「エレペットアドバンスV」まで使われました。
3)そもそもの由来である『トヨペット』は1947年、トヨタ自動車初の小型乗用車の愛称として一般公募で決まったそうです。ペットの様に愛着を持って可愛がってもらいたいという意味があるそうです。
4)ちなみに1960年の3000円は現在の価値に換算すると15000円~18000円になります。現代ならばぼったくり居酒屋でなければ皆と祝杯も無理ではない…???
めいはちのひとこと
「僕もエレペット、トヨペットのように可愛がられたいです。」
「へぇ!」と思った皆様、ぜひスキをお願いします!!
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