東京女子医大、岩本元理事長を提訴 「不正で損害」2億円請求
新校舎などの建設工事を巡る背任事件に関連し、東京女子医大(東京・新宿)は17日、不正支出で大学に損害を与えたとして、元理事長、岩本絹子被告(78)=背任罪で起訴=に約2億5千万円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こしたと発表した。提訴は8月12日付。
大学の第三者委員会は2024年8月に公表した調査報告書で、同窓会組織から大学側への出向者に対する人件費や、業務委託費に関する不正支出問題を指摘。被告に権限が集中し、ガバナンス(組織統治)不全だったと認定した。大学は同月、理事長を解任した。
警視庁が25年1月、岩本被告を背任容疑で逮捕し、東京地検が2月に起訴。起訴状によると、18〜21年、河田町キャンパス(新宿区)の新校舎建設工事や付属病院移転に伴う病棟建設工事に関連し、不正な報酬支払いで大学に計約2億8千万円の損害を与えたとしている。〔共同〕
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