偽マフティーとなってしまった。   作:連邦士官

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第54話

 狂ったMAとの決戦の地にやって来たが気乗りはしない。なんで一騎打ちとか言ってあんな僕の考えた最強兵器と戦わないといけないんだ?おかしいだろ。おかしいよな。

 

『マフティー、行けると思うのか?』

 ブライトが聞いてくる。いや、行けるかどうかじゃなくて行くしかないだろ。わかってて聞いてないか?それ?こっちは嫌なんだよ。まだ毎回出撃出落ちのネオ・ジオングと戦うほうがマシだ。説明を受けたが強力なIフィールドを張ることで擬似的なサイコフィールドと呼ばれるような防御力を発揮するらしいが、アナハイムの社員が喜々として話すから度し難い事この上ないし、なんで宇宙世紀に縁もゆかりもない俺がそんなデビルガンダムよりデビルガンダムしそうな兵器と戦う為に機体に乗らなきゃいけないんだ。

 

「ブライト、言われなくともわかってるさ。ゼク・トロイメライ行きます!」

 行きますと勢いをつけて言わなければ体がイカれてしまうほどの加速が身を割くような動きを生む。このディープストライカーと巨体にジャムル・フィンのブースター等が火を吹いて進む。背中に付けられた巨大なインコム的な何かが気にはなるが問題はない。

 

『マフティー、やれるか?』

 何を言っているんだブライト。

 

「やれるやれないではない。こうなってしまえばやるしかないだろ。ブライト!ブライトの方こそやって見せろよ。なんとかしてくれるだろう?いつも何とかしていたからな。」

 ブライトが上手くやってくれなければこれも無駄になる。ブライト、やってみせろ。というかヨナとかの管理をしっかりしてくれ。俺はみんなの面倒を見る機械ではない。その役目はブライトにやっただろう。だから、ちゃんとやってくれ。俺は悪くはない。

 

 俺は悪くはないはずだ。こんな訳もわからないことになってこうもなってしまったのなら俺は‥‥。

 

『何時もそうだな。あぁ、わかった。何とでもしてやるさ!』

 そうだ!それでこそブライトだ!やってくれなきゃ困るってものだ。俺が苦労したのだから宇宙世紀の人々も苦労をしてくれ。全部俺が背負いきれる訳もない。

 

「あぁ、頼んだブライト。」

 加速を更にさせる。宇宙が蒼い閃光のように駆け巡る。走り、走るその先にはジャックと紅茶野郎しかいない。なんでおっさんしか居ないんだよ!おかしいだろ!女の一人や二人はこんなに有名なら心配をしてくれるんじゃないか?

 

 『私はリタ‥』なんかよくわからない単語が脳内に流れてきたが無視をする。疲れているんだろう。「私、メリーさん」みたいな呪いの単語が聞こえた気がする。「私、シャア・アズナブル」の再来なら宇宙世紀でよく聞くが。

 

『今度は帰ってきてくれよ。』

 ブライトのつぶやきを聞いて適当に「あぁ。」と答えた。ブライトなんかよりも、さっき聞こえてきた怨霊の「私はリタ」の方が気になる。ホラーオムニバス映画かなにかか?お前がリタだろうが鳥になりたかろうが知りはしない。腹黒い系ヒロインみたいな見た目しやがって。悪役令嬢ものの「見た目は綺麗だが腹黒い計算尽くの女」みたいな見た目をしてる。いや、言い過ぎたな。リタが本当にいてこれが聞こえていたら、フェネクスのゴッドバードアタックみたいなことをするかもしれないし、されても困る。

 

 まてよ、ナラティブはミシェルを主人公とした悪役令嬢モノだった?確かに莫大な富を稼いで暗い過去など色々とあるし、地球至上主義者(笑)にも捕まってたしな。そして劇的な死に方でヨナに刻みつけた点はヒロイン度が高い。

 

 いや、決戦を前にして現実逃避がすぎる。というか「私はリタ」ってなんだよ。知らねーよ、勝手に鳥になってろ。本当に今、こうしているのならヨナに話しかけなさい。ほら、ヨナ君がいるでしょ。君の係はヨナ君なんだから、ヨナとミシェルと共にオカルティックサイコラブでもしててよ。もういっぱい、いっぱいなんだよ。それか紅茶野郎かジャックと遊んでろ。

 

 ヨナがあれならリディもいるし、ジュドーもいれば女にしか体を貸さない系イタコ芸のカミーユだっているし、バナージにグリーンタッチしてもらいなさい。知らねぇよ。次から次へと問題、問題、問題と雪崩式か?

 

「なんとでもなるはずだ!そうだろ!リタ・ベルナル!」

 勢いでリタの名前を呼んでしまった。

 

『なぜその名前を!』

 後ろにいる違法改造Hi-νガンダムに乗り、SFS代わりに違法改造Ex-sガンダムを駆るヨナから通信が入る。説明できるわけ無いだろ。

 

「それは‥‥いや、あれを見ろ、敵が来た。離脱しろヨナ!」

 離脱するヨナを尻目に敵をよく見る。待て、あの白いやつは‥‥グロムリン・フォズィルじゃねか!はい、やめやめ、バカらしい。お前、何の気しているんだよ。何だそれは!宇宙世紀最強機体選手権ランキング開催中か?対国家用粛清兵器だろグロムリン・フォズィル。Gバードより頭がおかし‥‥。

 

「あれが、ジャックの。」

 データとは違うぞ!ネオ・ジオングとTR計画の成れの果ての寄せ集めだと思ったらあの主砲はどう見てもヨルムンガンドだろ!大蛇はルウムに消えとけ!いや、おかしいって、おかしい、おかしい、おかしい。

 

 リタのおかしさが飛んだわ。いや、何を考えてるの?何を食べたらそんなおかしいことになるの?で、輪を付けたコロニーが見える。あれがエンジェル・ハイロウもどきか。

 

『やっと会えたな。マフティー。会いたかったよ。』

 この厭味ったらしいクィーンズイングリッシュでオックスブリッジ・アクセントが利いている勿体ぶった発音のおっさんは紅茶野郎。

 

『君と戦えるのが嬉しくてね。“少々”整えさせてもらった。見てくれよ。これが君と戦う為にふさわしい機体だ。では戦おうか。待っていたんだよ、この時をな。死合おう。』

 いや、勝手に期待してろよ。ジャックも無視はできない。そう思った矢先にジャックから入電がある。

 

『マフティー、お前とは最初からこうなるというのはなんとなく分かっていた。だが、こうして戦うとなるとデラーズ・フリートに参加して死んでなくて良かったと心の底から思うよ。』

 あっそう。いや、グロムリン・フォズィルで霞んでいるがグロムリンと違って多分、機体がある程度傷付いたらパーツをパージさせていって次々に無傷の新しい機体が出てくるというマトリョーシカの様な機体だろう。

 

 しかし、ジャックは俺と同じオールドタイプであるからクスィーガンダムを操れるか怪しい。どのようなトリックだろうか。

 

「どうやってそれを動かしているんだ?ジャック。」

 素直に聞いておこう。それに時間稼ぎにはなる。

 

『君のノートにあった話を元にした。これはフルサイコフレーム・クスィーガンダムの一部に私が彼女を使った。私の娘とも言えるプルシリーズの最終地点。ディー・トリエルとノーマ・レギオが一つの機体のパーツになっている。阿頼耶識システムと書いてあったものだ。そして、君のノートの別冊にあったローレライシステムを合わせたものだ。彼女らをパーツにするのなら私もパーツにならなければフェアじゃ無いだろう。君、マフティーは地球連邦政府、いや、宇宙世紀のパーツになったのだから、こちらもパーツとなって戦わなければ不公平だろう。』

 ロ、ローレライシステム!?トンチキシステムじゃねーか!なんでローレライシステムと阿頼耶識を合わせた!?頭のネジが飛び散ってるのか!いや、飛び散ってなければデラーズ・フリートに参加しようとして無かったな。パーツ云々とか口から怪文書を垂れ流しやがって、なんでこんなに迷惑をかけてくるんだ。

 

「ローレライシステムと阿頼耶識システムとは、またなぜそんなものを作る!それを作ったら人類の罪だぞ。」

 サイコミュとかの技術の応用から完成させれてもおかしくはないが、ローレライシステムと阿頼耶識システムを作るくらいならもっとまともな事に時間を使えよ。まともな事に使えないから宇宙世紀は宇宙世紀になったんだろ。頭テロリストが初回からテロで始めたから、だいたいみんなテロテロしてるんだろ。そんな無駄なことにリソースを割くなよ。

 

『あのノートを見たときにあんな罪の証を演算で導き出した君に、そこに真のニュータイプを見た。』

 いきなり横入りしてくるな紅茶野郎。しかも、そんなアグニカ・カイエルの姿を見たみたく言われても困る。さっきからずっと困らせられてばっかりなんだが、人の嫌がること選手権大会でもやってるのか。ティターンズだってここまでの事しないぞ。

 

『マフティー性の違いからお前とは別れたが、そのマフティーに対するマフティーへの部分は共有できるな。』

 俺を置いてけぼりにして話しているならジャックと紅茶野郎で勝手に殺し合っとけ。そんなの知らないからな。

 

『冗談はよせ。私とお前は敵だ。これがマフティー、いや、ミハイルならばもっと語り合ってもよいがな。ミハイル、お前は何を見て何を考えている?今どんな気持ちか教えてほしい。』

 何お前、煽ってるの?ふざけんなよ、死にぞこないのおっさんたちが好き勝手に好きなことをしてこんなに迷惑をかけて、どんな気持ちかだって!?最悪に決まってるが、それを言ってしまうと嫌な事になる予感がする。

 

「二人の気持ちと一緒だ。しかし、二人はニュータイプに希望を持ちすぎている。ニュータイプは人間に過ぎない。人間ならば人間らしく扱うのが筋だろう。筋を間違えるからそうもなる。通すべきものを通すのを忘れたから、ジオンとティターンズはその価値を失った。通すべきものを通さなければならない。そんな人として当たり前の行為を当たり前として出来なかったからこうなったんだろう。」

 このおっさんたちは面倒くさいな。死にたいならさっさと一人で死んどけよ。なんで周りを操ろうとしてるんだよ。

 

『そうか。ならば戦うしかないな。戦いで話し合おう。それが戦士たちの語らいとやらだろう。』

 一気に戦うこととなった。なぜこんな目にばかり遭う。おかしいが、巨大なビットが背中側に回った気がする。一瞬でビームサーベルを後ろに投げるとそのビームサーベルは回転をしてビットを爆散させる。

 

「ご挨拶だな!」

 そうして戦う為にサブアームが持ったニュー・ハイパー・バズーカとブルパップ式ジムライフル、腕につけたブレスレット式ガトリングガンが一斉に火を吹かせた。

 

 巨大な兵器たちのぶつかり合い、当たり合い、そして。

 

『二人だけだと思うな!』

 ヒヤリとした感覚が首を這わせる。ジャックのヨルムンガンドだろうプラズマ砲がこちらを撃ち抜こうとするが即座に飛び立つ。そして避ける。

 

 そのプラズマ砲はグロムリン・フォズィルの圧倒的な出力を持つIフィールドがそれを弾き返した。おかしいぞ、それ!お前なんなんだよ!

 

『そうやって気を散漫させるから駄目なんだ。』

 フォズィルの主砲がジャックの機体を捕まえて、撃ち抜くがその機体からは想像できないほどの緑の光が発せられ、その巨大なビームの奔流は霧散する。

 

「サイコ・フィールド!」

 再び、脳裏に言葉が過る。「私はリタ‥貴方の名前は?」精神攻撃を止めろ。クソリプか!ふざけるな!

 

「待て!あれはフェネクスだと!」

 金色の機体がありえない速度で突っ込んでくる。そして放たれたのはビームマグナム。それがジャックの機体の一部分をえぐり、そのパーツがパージされた。ゾディアックのような部分が爆散する。

 

 怪獣大戦に巻き込まれた一般人の俺は逃げたいが‥。

「逃してくれないか!なら、俺はやるぞ!」

 一気にペダルを踏み込み、フェネクスに気を取られたジャックの機体に背中についた巨大なビーム砲を撃ち込む事にした。

 

「これの名は‥‥ロングレンジ・フィン・ファンネル?何だそれは!」

 撃ち出されたビームがインレのような背面を抉り、そのジャックの機体がクスィーガンダムがネオ・ジオングを着て、ディープストライカーを着けたような物にまで小さくなる。

 

『流石やるな!しかし!この機体はまだ終わらんよ!』

 傷が付いていないディープストライカー部分を捨ててネオ・ジオングを着たクスィーガンダムにまで機体を小さくした。それになんの意味があると言うんだ。

 

 フェネクスがすかさずフォズィルを狙い、突撃し、その強烈なIフィールドに弾かれる。

 

『これもミハイル、君のおかげだ。君のノートの陽電子リフレクターとプラネイトディフェンサーの理論を応用した防御機構だよ。』

 余計なもの作るなよ!フェネクスが弾かれるとか何なんだよ。

 

『私の首飾りが光を放っている。やはり君はニュータイプなのだな!ミハイル!』

 今そんなことはどうでもいいわ。お前の機体のほうが問題だよ!

 

『リタ!リタなのか!また答えてくれ!』

 ヨナが割り込んで突撃をしてきたのを合図にラー・カイラム級から大量のMSが展開された。

 

 こっちが協定破りをした形になるかと思いきや、奴が現れた。

 

『マフティー・ナビーユ・エリン、お前を倒しさえすれば!』

 そう、ベクトラ級に乗ったキンバレーとSFSに乗ったグスタフ・カールとどこに居たのかはわからないがジェガンの面影があるがあれは‥‥。

 

「ヘビーガン!?それにスタークジェガンのパーツ!?」

 もう疲れたから止めてくれ。

 

『お前は俺からすべてを奪ったんだ!お前がいなければ!』

 その声はあのしつこいジェガンのパイロット!?ジェガンを捨ててヘビーガンに乗り換えたのか!いや、それだけじゃない。あれはミノフスキー・クラフトの様なパーツがついていて、機体から青い炎が吹き出している。

 

「厄介なやつめ!」

 俺は舌打ちすることしか出来ない。なんだよコイツら!

 





 ふとあれはネットを見ていた時です。あるときに画像である語録集が流れてきました。その名はあるエロ漫画作家の語録集。それを笑ってみましたがそこで気が付きました。

 なるほどこの文法は英語に近いとつまるところあれは富野語と相互関係があるのです。つまりはあの二重人格やら情緒不安定と呼ばれるあれはおハゲ語に近い。おハゲ語を理解する上では英文法と○hinさんへの読み込みが必要ではないかと言うことを思いました。

 

 吹き飛ぶあの機体、鳴り止まぬ計器。そして、私は叫んだ。

「もっと力を!力をよこせ!私はあの二人と同じ舞台で踊ると決めた演者だ!」
 機体が緑色に輝く。これは優しさいや、ノーマやトリエルの‥‥。

「愛!そうかこれは愛なんだ!愛だよ!アクシズの光は優しさと愛だったのだ!だとすれば人類は愛を欲して哀に染まってしまったのだ!」
 人類の素晴らしさは知らぬが人類は人類である。そうつまりは人類だけが愛と優しさの神を持ち、また、それとは逆の哀と憎しみの悪魔を持つのだ。それをあのマフティーであるミハイルは知っていた。とするならば。

「人類への愛を!人類への希望を!人類への可能性を謳わせてくれ!血が吹き出るほどにこの喉で!その為に作られた叡智の結晶だろうに!許されるか!」
 機体がさらに輝き、計器の異常を知らせるアラームは鳴り止んだ。そして、鳴らなかった言葉を口にする。

「仕切り直しだ。マフティー。戦いの中で人類を知った。私はそうだ愛だったんだ。」
 そうこの有り余る人類への希望や可能性や愛を示すために今、本当に戦場に本当の意味で立った。

「流石やるな!しかし!この機体はまだ終わらんよ!」

 私は確かにこうして戦場に立っている。友人のジャン・リュック・デュバル、アナベル・ガトーよ。お前が見た最後の景色はこんなものだったのか?

「人類への愛をまだ少しだけ叫ばせてくれ!情けない父親ですまない。ノーマ、トリエル。」
 再び、ルウムに消えた大蛇などの消えていったジオン軍人にこの戦いを捧げ、人類への愛を光を!希望を!奴とともに享受する!これが、これこそがニュータイプという高みなのか!自然とこぼれた笑みとこのアナハイムとティターンズとアクシズのサイコミュやEXAMなどの蓄積した技術から作られた阿頼耶識に右目を持ってかれたのを感じて高笑いをする。

「凡人が!英雄と戦う対価がこんなに安いとは!」
 私はこの始まった輪舞曲に心を踊らせた。死合とはよく言った。これはおのれを高め合う至高の戦い、至合、いや至高の愛で【至愛】だ!






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