平野暁人/HIRANO Akihito

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平野暁人/HIRANO Akihito
@aki_traducteur
翻訳家・通訳(日仏伊)/韓国語/スペイン語/アラビア語/ウズベク語/アイヌ語/短歌(東直子門下)/♡كلب
東京note.com/aki0309Joined March 2011

平野暁人/HIRANO Akihito’s posts

小3の夏休みに「本を40冊読む」と言うと担任から「現実的な目標を立てろ」と叱られ、ムカついて休み明けに45冊分の読書記録を提出。先生は「信じなくて悪かった」と謝り、数年後にも「あの時は君という人間の意志の強さに感服しました」と書いた手紙をくれた。子どもに敬意を抱ける偉い大人だったな。
昔呑み会でえらい先生から「通訳?へー。失礼だけどいくらくらいもらえるのそれ?」と訊かれて「失礼ですけど先生は年収おいくらなんですか?」と即答したら絶句されてその場がこの世の終わりみたいな空気になったけど自分だけ安全圏にいると思ってる人には張り切ってかましていくスタイルです٩( ᐛ )و
敬老の日らしいので景気のいい話をしておくと同居していた祖母は86歳の時とつぜん「あたしイタリア行くわ!!!」と宣言してトスカーナの山奥に住む伯母宅に身を寄せそのまま103歳で没するまで帰ってこなかったからみんないくつになっても好きに生きろ٩( ᐛ )و
DeepL翻訳は異様に自然な訳文を提示してくるが、よく読むとうまく処理しきれなかった箇所を勝手に切り貼りして辻褄を合わせているのがわかる。つまり「正確さ」を犠牲にして「自然」に振る舞っている。このことから、機械翻訳は高い語学力がなければ使いこなせない、という逆説的な真理が導かれる。
駅前で年配の女性二人がぎゅっと手を握り合い「じゃあね、〇〇ちゃん、フランス行こうね」「うん、きっとよ」「ほんとよ」と言っていた。行けるといいな。ほんとうに行けるといい。
地下鉄で読書していると「ご婦人方、こんにちは! 紳士の皆様、こんにちは!」と大きな声がした。路上生活者の男性が乗り込んできたようだ。小銭を分けてほしいのだろう。ポケットの中の小銭をあらためていると、続いてこう言うのが聞こえてきた。「トランスの皆様、そのほかの皆様方もこんにちは!」
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今日のラジオでの清水ミチコさん。 「高市早苗さんのモノマネがバズってましたね」「ご本人の公認とかもらってるんですか?」と訊かれて、 「もらってない。権力あるものはもう私のもんだから笑」 「権力があったらモノマネしてよし笑」 「公認なんてもらうもんじゃないよ〜モノマネは」 芸人の鑑。
そういえば昨日、電車で「実はわたしの親友がジェンダーなんだよね〜」という今年いちばんくらいに破壊力のあるフレーズを耳にして久しぶりに空間がぐにゃりと歪んだ。変容する世界の速度に対応しきれない話者が、既存の語に自分なりの新用法を付与する現象なのだろうけれど……親友がジェンダー……。
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遅読で苦しんでいらっしゃる方にぜひ推薦したい作品があります。藤野可織さんの『ある遅読症患者の手記』という掌編です。僕はあの作品を読んで、世の中には遅読をこんなにもうつくしく昇華してくれる人がいるのか、と胸を打たれ、なんだかとても救われたことを今も鮮明に覚えています。
紅白で西田敏行の追悼映像を観ながら「昔は意外な俳優さんが歌うたってたんだねぇ」と呟いたら母が「そうねぇ、いかりや長介とかよく渋谷のライブハウスで観たわ」と言い出し「えっっ?」となってるところへ「売れる前の坂本九とかもね」などとこともなげに続けるのでなんというか古き良き東京育ち怖い
『虎に翼』、かっこいい女性を描く物語にありがちな「主人公を引き立てるためだけにやたらと愚かに描かれた女性キャラ」がひとりも出てこないのがとてもいい。おかげで無用なストレスを感じなくてすむ。 #虎に翼
私事ながら、現時点で3〜5月までの主要な収入源が断たれる見込みとなりました。コロナ危機により海外からの来日案件が壊滅したためです。もしも皆さんの周りに自営の通訳者がいたら、すこしだけ優しくしてあげてください……。こうなったら気持ちを切り替えて外出を控え感染抑制に貢献するぜ٩( ᐛ )و
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だからやっぱり「トランスの皆様、それ以外の皆様方」は彼なりのフェアネスの証、自己更新の試みなのだと思う。経済的苦境に甘んじてはいても、彼の精神は本来の場所から微動だにしてはいない、否、上昇を続けている。無一文でも、無一物でも、私達の魂はきっと、無限に善く在ろうとすることができる。
「フランス語なんてやって何になるの?」なんてたぶん100回以上言われてきたけど、「こういう風に役に立つ」とか「将来〇〇に活かせる」とか答えるのは悪手なんですよ。自分の人生で自分がやりたくてやっているんだからそれでいいの。他人を説得する必要はない。むしろその難癖の土俵に乗っちゃダメ。
フランス語ができると「素敵!」と言われ、アラビア語を学んでいると「なんで?笑」と言われ、英語ができないと「なんで!?」と言われる。言語と文化に優劣を、ひいてはそこに連なる人々にも値段をつける帝国主義的思考が内面化されている。とりわけ仏語や英語を学ぶ者は厳に自戒しなくてはならない。
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おはようございます。朝からラジオで「東京都からのお願い:新型コロナウィルスを甘く見ず、自分ごととして捉えてください」と聴かされて静かに憤慨。1年以上前から舞台の仕事は中止に次ぐ中止、収入も激減という状態で、なぜ五輪しか眼中になさそうな都からお説教されなければならないのかな……。
1週間ぶりに外食。看板を眺めていたら看板犬がすっと寄ってきて足元に座るのでつい撫でてしまい、ついそのまま席に着き、お隣の老夫婦に「お若いの、うまくやられたねぇ。ここの営業部長に!」と笑われた。僕にとっての僕はもう若くはないけれど、誰かにとっての僕はまだ、時おり若者であったりする。
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玉置浩二がすべてをなぎ倒していった後の荒野でトリをとらされる刑に処せられた福山雅治がもてる力のすべてを「2枚目」に傾注しており55歳のウィンクにそれはそれで胆力を感じる年の瀬である。
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彼がどんな苦境に在るのか僕にはまるで知る由もない。ただ、僕達が分け与えるわずかなお金で彼はル・モンドを買う。どのような苦境も「新聞を読む」「演劇に想いを馳せる」という営みを彼からはぎ取ることはできなかったのだ。そしてそれによって彼は、いつ、どこであっても、彼で在り続けているのだ。
戯曲翻訳の特異性のひとつに「俳優にしか気づけない誤訳」がある。俳優という生き物は「他人の言葉」である台詞を言うための回路を全力で探す。しかし時折、どんなに自身の生理を抑圧してもなぜか言えない台詞があり、そういう時は高確率で翻訳が間違っている。今まで俳優に救われたことは数知れない。
子どもの頃、母に向かって「男女平等が大事と言いながら、お母さんは女性の権利の話ばかりし過ぎじゃないの?」と言ったら「針が片方に振れ過ぎている時は、いったん限界まで反対側に引っ張ってから手を離さないとちょうどよくならないでしょ」と答えたのを思い出す。あの時、母は正しかったんだなあ。 x.com/annaPHd9pj/sta
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伸びているのでぜひ追記しておきたいのですが、これはあくまでも「えらい」と雑に括れるような相手への切り返しであって、若者の無礼には(指摘するにせよ)寛容に接した方がいいし、社会的な立場の弱い人からの乱暴な物言いに対してはその背後にある苦境に思いを致すのも大切なことだと思っています。
ぼんやりスペインのドラマ観てたら「毎日あくせく働いて、年に1度の休暇が楽しみなんて暮らしで、おまえ本当に満足なのか? なんの意味がある? たった1ヶ月の休暇に」て台詞が聞こえてきてうっかり主人公より深傷を負いかけた_(┐「ε:)_
『虎に翼』には憎むべき人物があまり出てこない。最初は少し嫌でもだんだん好きになれたりする。問題はあくまで社会の「構造」にあり、一人ひとりの人間は決して敵ではないのだ、という視点を作者と共有することで、誰かを悪者にせずこの世界そのものに目をこらしていられる。それが心地よい。#虎に翼
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路上生活者も「配慮」を全面に押し出して企業努力をアピールする時代なのだろうか。でも僕には、なぜだか彼が真のフェアネスの実践を試みているように感じられた。心から誠実であること、他者へ当たり前の敬意を示すことにはコストなど1円たりともからない。それを無邪気に体現しているように思えた。
演出家に「ここは何を意味していると思う?」と問われると、フランスの俳優には自分の考えを述べる人が多いのに対し、日本の俳優には演出家の考えを「当てにいく」人が少なからずいて、考えさせられる。「演出家の考えを「解」として創作することと、演出家を「正解」と位置づけることは同じではない。
業務連絡:玉置浩二が「往年の名曲をアレンジしまくって歌う」というファンがっかり間違いなしの禁じ手を犯しているのに異次元の歌唱力でねじ伏せて誰からも不満が出ていないこと間違いなしです
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言い知れぬ興奮と嬉しさに僕は1€硬貨を差し出した。彼は軽く会釈して受け取りつつ「で、ロドリゲスはおもしろいの?どんな話? 」。僕は説明に窮した。彼は「やっぱり観ないと始まらないか」と言い「あなたと演劇の話ができてよかった。ありがとう」と頭を下げ「よい午後を」と電車を降りて行った。
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「アヴィニヨンに〇〇という劇場があるでしょう。あれを設立したのは私の父なんです。演出家でね」。思いがけない展開に動揺する僕。「今年はアマゾンの先住民と虐殺、抵抗をテーマにした作品があったみたいだね」。ミロ・ラウ『アマゾンのアンティゴネ』のことだ。彼は確かな知見に基づき話している。
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やがて僕のそばへ来て「何を読んでるんです? 小説かな?」と彼。「いえ、戯曲なんです」。表紙を覗き込み「どれ……あ、ロドリゲス!アヴィニヨン演劇祭の新ディレクターでしょう。彼はおもしろいね。インタビュー記事を読みました。ル・モンドで」。続けて「アヴィニヨン演劇祭に行かれたことは?」
「スポーツの持つ力を信じてきた」とかフランス語に訳せる自信ない。いや訳せるけど絶対伝わらない確信がある。「えっ?信じる?力?あっ信仰の関係?違う?団結?勇気?感動?は?」ってなる。絶対なる。あたりまえだ。この国では科学が美学に、哲学はビジネスに回収されてしまいがち。とほほ。
語学の指標として「日常会話レベルなら問題ないです」ってどうなのか……。日常会話って難易度高いですよね。とんでもなくハイコンテクストだし、教科書的な内容を逸脱した語彙や用法がたくさん出てくるし。「専門分野に関する発表ならできても日常会話はままならない」みたいな人、たくさんいるはず。
性暴力加害の疑いをかけられている人間について「おもしろいかどうか」を論じてはならない。「そもそもあんな人間をおもしろいと思ったことはない」という批判は、「おもしろければ多少の性暴力は許される」という擁護と地続きである。この世で最も才能のある人間の振るう暴力もまた、等しく悪である。
70過ぎて渡仏して10年以上帰ってこない後輩とビストロで食事をした。遅くてまずくて高かった。珍しく店選びを外したことを詫びると、「私、今日はほんとに幸せなのよ。エッフェル塔がね、あんなに光ってるんだもの」と笑顔をこぼして言う。自分で自分を幸せにする才能。望んでも得られない本物の宝物。
The media could not be played.
性暴力は「不祥事」でも「スキャンダル」でもない。他者の心身を侵犯し不可逆な傷を残す犯罪であり、それ以前に絶対の悪徳である。火遊びをした。ヤンチャが過ぎた。脇が甘い。若気の至り。この社会には暴力を許容するあらゆる言葉があり、ただ清廉で誠実な裁きだけが欠けていて、被害は再生産される。
字幕翻訳は厳しい字数制限との闘い。 Mañana te pago el traje. 明日スーツ代を払うよ。 という文から「明日」を切る場合、 「スーツ代を払うよ」 だと現在形に見えて観客をミスリードしてしまう。 他方、 「スーツ代は払うよ」 とすれば、時制に幅を持たせることができる。これが助詞マジック。
救急外来の看護師です。 1週間前、ここにいる同僚達とガザから欧州の病院へ戻ってきました。まだぜんぜん気持ちの整理がつきません。私がいたのは救急外来。わかりますよね、病院の入口で最初に目につく「救急」のネオン、あそこです。あらゆる案件が飛び込んでくるのを手分けして処理していきます。
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Sabrina Sebaihi
@SabrinaSebaihi
🇵🇸"Dois-je vraiment expliquer qu’un enfant c’est innocent ?" Le témoignage bouleversant d'Imane Maarifi de Palmed France, infirmière revenue de l'hôpital européen de #Gaza, devenu un refuge pour 30 000 personnes. Qui pourra encore dire "je ne sais pas" face à l'enfer qu'est
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The media could not be played.
また舞台の仕事がキャンセルに。理由は海外アーティストが来日できないため。無理もありません。今年も5ヶ月近くが過ぎ、実現した来日公演はゼロ。私のような現場スタッフはその分の収入もゼロ。いまだ数人規模の来日公演すら難しいこの国で、再来月には五輪ができるようになるという根拠は一体……?
寅子は役割に従属しない。弁護士、妻、母といった属性に呑み込まれず、あくまでも「私」が弁護士をやり母をやり姉をやり、時に娘として号泣する。「ゆけどもゆけども私が私でしかないこと」という人の一生につきまとう根源的な寄るべなさを抱え進む姿に、属性を超えて多くの人が自らを重ねる。#虎に翼
TLが「お題:マスク」の大喜利で埋め尽くされているのを眺めていると、狂歌や川柳が発達した過程に思いを馳せずにいられない。江戸時代の民草はこうやってお上を腐したり嗤ったりしながら浮世の不条理を耐えて忍んで諦めて暮らしていたのだろう。つまり僕たちはいま前近代に生きているのだな。
「推しに課金」という言葉を初めて見たときの衝撃は忘れられない。なにかを「買う」ことに避けがたく付随するはずの陰影のようなものが捨象され、金銭を媒介に人が人を消費するという営為が一切の葛藤やうしろめたさから切り離されてあまりにあけすけに、どこまでもポップに表現されることに狼狽した。
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アートの世界には性的マイノリティだと公言している人が比較的多いからか、平気で「〇〇さんて男性と女性どっちが好きなんですか?」などと尋ねる人がいる。特殊な業界に身を置いていることでなにかを理解しているつもりならそれは傲りだし、自分は許されるキャラだと思っているのならそれは甘えだよ。
パワハラについてはまだまだ日本中みんな素人なんですよね。長い間パワハラ的なものを「愛」とか「信頼」とか「試練」とか、美学的な言葉で肯定する文化にどっぷり浸っていたわけで、そういう精神性は一朝一夕には変わらない。告発も謝罪も清算も防止策も、地道に学んでゆくようお互い心がけましょう。
「明けない夜」は確かにないですけど、いま夜の話はしていないですよね。むしろ文字通り日夜襲いくるウィルスの脅威と闘っているわけです。こういう深刻な局面で比喩を弄び、情緒に訴えて問題を正面から語らないのは不誠実な態度だと思います。具体的な保証がないと文化芸術の前に人が死にます。
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【お知らせ】 本が出ました。半世紀前に単身シベリア鉄道に飛び乗って欧州へ渡りドイツに流れ着き、やがて翻訳家となった著者が、「女ことば」を媒介に日本社会の「性差」意識について考えた、草の根フェミニズム的新書です。すごく変な人が書いた本なのでおもしろいです。
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手前勝手を承知でさらに追記させてください:SNSは慎重に付き合わなければ却って心に負荷をもたらしかねないので、いわゆる「バズった」投稿に関してはリプライを敢えてあまり見ないようにしております。お互い気持ちよくTwitterを楽しめるよう、ご理解を賜れましたら幸いです。
フランス人アーティストの通訳が大変な理由のひとつに「常に気の利いた表現を駆使して喋ろうとする」というのがある。仏インテリは「いちばんかっこよく言えた人が優勝」という価値観で生きているし、アーティストなんてその権化だから。すごく勉強になるけど、まあまあ迷惑で、疲れてると殺意が湧く。