スーパーにしがき6店舗閉店、エリアへもたらす影響は?
2025年春、京丹後市と与謝野町に展開していた食品スーパー「にしがき」が、大幅な事業縮小を発表しました。年商114億円、12店舗体制で地域の食卓を支えてきた同社ですが、今回の閉店によって、実に半数の6店舗が姿を消しました。
閉店店舗一覧
京丹後市:浜詰店、海部店、弥栄店、間人店、長岡店
与謝野町:加悦店
閉店は3月~5月にかけて段階的に実施されています。
影響1:買い物弱者の増加リスク
日本海側の京丹後市や与謝野町は、人口減少と高齢化が深刻な地域。車を持たない高齢者にとって、徒歩圏内のスーパーが閉店することは日常の買い物が困難になることを意味します。
たとえば、間人(たいざ)地区では、最寄りのスーパーまで車で20分以上かかるケースもあり、公共交通の乏しい地域では生活への直接的な打撃が懸念されます。
影響2:地元経済と雇用への影響
スーパーの閉店は単なる「買い物の場の喪失」だけではありません。地域内雇用の喪失もまた大きな課題です。
各店舗にはパート・アルバイト含めて数十名規模の従業員が配置されており、6店舗閉店に伴って100人規模の雇用調整が行われる可能性もあります。また、地元の野菜や魚などを納入していた生産者、問屋にとっては、販路の縮小=経営への影響を意味します。
影響3:他企業の出店・業態転換へのチャンスか?
今回の大量閉店はネガティブな側面が大きい一方で、地域内の空白地帯が生まれることにより、新たな事業参入の機会にもなり得ます。
生活必需品を備えたコンビニやドラッグストア、移動販売車による展開、あるいはECとリアル拠点を融合させた新業態など、地域密着型の柔軟なビジネスモデルが求められる局面に入ったと言えるでしょう。
類似した現象は全国各地へ
にしがきの決断は、単なる企業の撤退ではなく、地方の商業インフラの脆弱性を浮き彫りにする象徴的な出来事です。
鳥取県でも農協系のスーパーが撤退を決め、地区唯一のスーパーが消失。その後、地元住民が中心となってスーパーの運営を開始しましたが、すぐに閉店してしまいました。
当然ながら善意だけでビジネスは成り立ちません。
閉店に対し、自治体や地域団体がどのような対策を講じるか、また民間事業者がどのように空白を埋めるかが、今後の持続可能なまちづくりにおいて重要な分岐点になるでしょう。
🖊執筆者:食品速報 note編集部



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