2024年度NHK広報局note振り返り ~そして放送100年~
こんにちは。NHK広報局note編集部です。
2021年にスタートしたこのnoteも、おかげさまで5年目に入りました。昨年度も記事をご覧いただき、温かい感想をお寄せ下さり、ありがとうございました。
NHKでは、記者やディレクター、アナウンサー、そして音響効果や美術を担当するデザイナー、放送やネットシステムを支え技術開発を行うメディアエンジニア、経営を支える経営管理・営業…などなど、さまざまな職種の人が働いています。
noteを通して、ふだんの放送だけでは伝えきれない、いろいろな人たちの熱量をお届けし、NHKの新しい一面を知っていただけたら――そんな思いから、これまで幅広いジャンルの記事を発信してきました。
昨年度公開した記事はちょうど30本。
今回はその中でも反響の大きかった3本の記事をご紹介しながら、昨年度を振り返りたいと思います。
1.ネットメディアから放送局に転職した私 怪しい情報の「ファクトチェック」をしていて感じる深刻な危機とは
まずはこちら。ネットメディアからNHKに転職した記者が、”ファクトチェック”の取り組みについて紹介した記事です。
SNS空間で流れる、本当かどうかよく分からない情報の数々。その真偽を検証し、正しい情報を伝える――これがファクトチェックです。災害時に流れたデマが混乱を引き起こしたり、誤った情報が人を傷つけたり…そうした事態を防ぐためにも、ファクトチェックが必要です。
NHKでは、例えば「社会に混乱を生じさせるものか」「命や健康にかかわるものか」などあらゆる点を考慮して、膨大な情報の中からファクトチェックする情報を選定しています。
ファクトチェックを行う際に重要なのが、その検証の過程や手法を、読者が追体験できるように説明することです。そうすることでNHKの事を信用できないという人でも、ファクトチェックの結果を再検証することが出来ます。さらに結果の伝え方も単に「正しい」「誤り」だけではありません。誤りと証明はできないが、情報の証拠や根拠が非常に乏しいものは「根拠不明」、事実の誤りがありかつ事実でないと知りながら伝えた疑いが濃厚なものは「虚偽」など、日本でファクトチェックの普及活動をしているNPO法人が作った資料に沿って判断していきます。
記事をご覧いただいた方からは、情報空間で流れるデマに対する不安の声や、ファクトチェックの取り組みへの共感の声が寄せられ、ふだんネットやSNSを見ているときの実体験と照らし合わせながら読んでくださった方が多かったのが印象的でした。
2.ストレスフリーで字幕が見られる?「ぴったり字幕」開発の舞台裏
続いては、技術開発の裏側に焦点を当てた記事です。
皆さんはテレビを字幕付きで見たことはありますか?
ニュースなどの生放送番組では、アナウンサーや出演者が話したことばを文字起こししているため、どうしても音声より遅れて字幕が表示されます。SNSでは、聴覚障害のある方から「番組内容と字幕が合っていなくてわからない。生字幕(=生放送番組の字幕)とわかった時点で視聴をやめる」といった声も。
番組を正しく理解し、楽しく視聴するための字幕が、むしろ避けられてしまっている…。そんな状況を改善したい! と技術担当者が開発したのが、NHKプラスで音声と字幕がぴったり合った状態で番組をご覧いただける「生字幕同期システム」です。
開発に至るまでの過程を書いたこの記事には、
「こうした取り組みを真摯に続けてくれている人がいると思うとうれしい」
「今まで聴者の家族と番組を見ていても、何で笑っているんだろう? となっていたのが、NHKプラスの字幕で見ると一緒に笑えたのがうれしかった」
など、聴覚障害者の方をはじめ、10代から70代までの幅広い世代から胸が熱くなる感想をお寄せ頂き、大きな励みになりました。本当にありがとうございます。
実はこのサービス、NHKプラスの見逃し配信では2020年から提供していたのですが、開発者によると「これまで展示会などで紹介しても知っている人は少なかった」とのこと。「記事を通して、より多くの人に知っていただくことができたのではないかと思う。視聴者の皆さんの生の声を聞くことができて、頑張ってきて良かったと達成感を感じた。今後も多くの人に喜ばれるようなコンテンツや技術を開発していきたい」と語っていました。
必要としている人たちに必要なサービスを届けきることの大切さを改めて実感させられた、そんな機会にもなりました。
3.魔改造の夜 悪魔の技術者たちが語る1か月半の挑戦
最後はこちら。一流のエンジニアがアイデアとテクニックを競う技術開発エンタメ番組「魔改造の夜」について取り上げた記事です。
この番組では、参加チームは与えられたお題に沿って身の回りの家電やおもちゃを“魔改造”し、魔改造倶楽部と呼ばれる謎の組織が主催する夜会でモンスターマシンを戦わせます。
1か月半という短い制作期間の中、極限まで理想を追い求める技術者たち。ライバルたちの試技を固唾をのんで見守り、応援し、そしてたたえ合う姿はさながらヒューマンドキュメンタリーのよう。その熱量はいったいどこから来るのか。夜会を通して各チームの皆さんが何を感じ、ご自身の中でどんな変化があったのか、実際に参加した3チームにお話を伺いました。
出演者の方々に座談会形式で語っていただくという、いつもとは違ったスタイルでお届けしたこちらの記事には、note読者だけでなくNHKの職場内からも多くの反響が編集部に届きました。
実は、この”NHKの職場内の反響”というのも、2024年度記事を発信するにあたり、私たち編集部が大切にしてきた視点の一つでした。毎回、noteで記事を公開した後に働いている職員向けにアンケートをとっているのですが、そこに届いた声を一部紹介します。
「日々目の前の業務に追われて仕事の意義を見失っていた時に、記事を読んで筆者の思いに触れ、引き戻してもらえた気がする」
「NHKで働く仲間の活躍を知ることができてうれしい気持ちになった。仲間が頑張っていると自分も頑張りたいと思える」
これまで記事を書いてくれた職員からは、「職場で会う人会う人に「読んだよ」と声をかけてもらえて、名刺代わりの記事になった」という言葉をもらいました。熱い思いをもって働く誰かの姿が、ほかの職員にも気づきや変化を与える。さらに、そうした反響が執筆者のやりがいにもつながっていく。2024年度はnoteの発信を通じてそんな”広がり”を感じた1年でもありました。
4.最後に
2025年3月22日、日本で最初のラジオ放送が始まってから100周年を迎えました。
この節目の年にあたり、NHKでは全職員にアンケートを実施し、放送100年のキャッチコピーを考えました。8000件を超える声をもとに完成したコピーは「ひとりを思う、みんなのメディアへ。」ひとりひとりに大切なことを届けたいという思いをもって、「みんなのメディア」として発信し続けていきたい。そんな思いが込められています。
今年度はこのキャッチコピーのもと、放送100年に関連するさまざまな記事を公開予定です。これまで支えて下さった皆様に感謝をこめて、この先の100年につながるような未来に向けた発信を続けて参ります。どうぞお楽しみに!
NHK広報局note編集部


