「あんぱん」第120回
第24週「あんぱんまん誕生」
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のぶ) はい。
郵便配達) 速達です。
のぶ) あ、ご苦労さまです。
郵便配達) お願いします。
のぶ) ありがとうございます。
東海林が訪ねてから、
ほどなくして、高知から
手紙が届きました。
のぶ) 速達が届いたが。
嵩) ん?
のぶ) 高知新報の。
嵩) え? あ…東海林さん?
のぶ) ううん。
岩清水琴子さんから。
嵩) え?
のぶ) 高知新報で一緒に働い
てた琴子さんよ。岩清水さ
んと結婚するって聞いた時
は、驚いたけど。
手紙・琴子) 「柳井さん、のぶ
さん、久しぶりにお便りする
のに、悲しいお知らせをしな
ければなりません。4月20日、
東海林明さんが亡くなられま
した。あの日、東海林さんは
入院していた病院を抜け出し
て、東京へ向かわれたのです。
命の保証はできないと、お医
者様は止めたそうです。それ
でもどうしても、お2人に会
って、確かめたいことがある
と…。主人とお見舞いに伺っ
た時、東海林さんは東京から
高知の病院に戻られて、うれ
しそうにお2人の話をなさっ
ていました。東海林さんは、
『あの2人はついに見つけた
ぞ、逆転しない正義を』と、
うれしそうにおっしゃって。
本当にとてもうれしそうな笑
顔で…。それからしばらくし
て、息を引き取られたそうで
す。東海林さんの最後の願い
が届けばと思い、ペンを執り
ました」。
のぶ) こんなことって…。
嵩) 命を削って…会いに
来てくれたんだな…。
**********
(仕事部屋に入る嵩)
(机の前に座る)
(一枚のまっさらな紙を見つめる)
(回想)
東海林) おまんらあは、
ついに見つけたにゃ。
逆転せんもんを。
(回想)
のぶ) アンパンマンは、
もっと飛べる。
のぶ) 嵩さん、まだ寝ん?
嵩) 悪いけど、先に寝てて。
のぶ) うん。
(そっと出ていくのぶ)
(鉛筆を手にとる嵩)
(やさしくふんわりと
描かれる曲線)
(パーの形をした、手袋の手)
(ひるがえるマント)
(動きの止まらない鉛筆)
(動きの止まらない、嵩の背中)
**********
(窓のカーテンから光がもれる)
(カーテンを開けるのぶ)
のぶ) 嵩さん、
おはよう、朝だよ。
嵩) 出来た…。
(嵩のそばに立ち、絵を見るのぶ)
(両手を広げ、マントをひるがえし
空を飛ぶ、丸い顔のあんぱんまん)
**********
のぶ) 顔があんぱん。
嵩) そうなんだ。
のぶ) こんなヒーロー、
初めて見た。
嵩) うん。
(原画を一枚ずつ見る)
のぶ) そっか…。ふう。自分
の顔を食べさせるがやね。
嵩) あんぱんまんは、おなかを
すかせて困ってる人に、自分
の顔を食べさせて、ボロボロ
のマントを翻し、夕暮れの空
を飛ぶんだ。たとえ…自分の
命が終わっても。
(半分になった顔で空を飛ぶ、
あんぱんまん)
嵩) 大丈夫。あんぱんまんの
命は終わらない。続くんだ。
(パン工房に、
草吉に似たおじさん)
のぶ) ああ…。パン作りのお
んちゃんが、新しい顔を…。
嵩) そう…。ダメかな…。
(涙があふれるのぶ)
のぶ) フフッ。
そんなことない。
フッ、そんなことない。
はあ~。うち…。
こういうヒーロー…
ずっと待ちよった気がする。
嵩) フフフ…。
(嵩も涙をぬぐう)
のぶ) フッ。
嵩) うん。ハハッ。
のぶ) フッ。
嵩) はあっ。
**********
昭和48年10月、
嵩が新たに生み出した、
「あんぱんまん」は、子供
向けの月刊絵本として刊行
され、幼稚園や図書館に置
かれることになりました。
**********
登美子から、茶道を学んだ
のぶは、自宅で小さなお茶
の教室を開きました。
のぶ) 今日はここまでに
しましょう。
生徒一同) ありがとう
ございました。
のぶ) ちょっと、皆さんに
聞いていただきたいお話
があるんです。
**********
のぶ) 「とんできたふしぎな
ひとは、いきなりたびびと
にいいました。『さあ、ぼ
くのかおをたべなさい』。
たびびとはびっくりして、
『そんなおそろしいことは
できません』とことわりま
したが、そのひとは、『ぼ
くはあんぱんまんだ。いつ
もおなかのすいたひとをた
すけるのだ。ぼくのかおは、
とびきりおいしい。さあ、
はやく!』とせきたてるの
です。あんぱんまんは、き
ょうもどこかのそらを、と
んでいます」。おしまい。
女の子) あんぱんまん、
かわいいね。
のぶ) そう? ハッ。
女の子) う~ん、でも、顔
を食べさせるのはちょっと
気持ち悪い。
のぶ) そっか…。
女の子) いくらおなかが
すいても、顔を食べるの
は、ちょっとね…。
のぶ) うん…。
(大人の弟子の女性が、のぶ
のしょんぼりした顔を見て、
口をつぐむ)
**********
のぶ) 「あんぱんまん」、読ん
でくれた? どうやった?
蘭子) うちは、大好き。
うん。こじゃんとよかった。
のぶ) ああよかった。
メイコ) 娘らあにも読んでも
らったけんど、「顔食べられ
て痛くないのかな?」って
言いよった。
羽多子) そりゃそうや。食べ
るたんびに「痛い痛い」言わ
れたら、遠慮してしまうで。
(笑い声)
蘭子) のぶ姉ちゃん
しょんぼりするで。
のぶ) あ…
うちはへこたれんき。
少しでも多くの子供らあに、
読んでもらいたい。
**********
<八木の会社>
八木) はいどうぞ。片付けは
自分たちでやるのがルール
だ。昨日はできてなかったぞ。
子供たち) は~い!
のぶ) 八木さん。
この度は、あんぱんまんを
置いてくださるとのことで、
ありがとうございます。
八木) いや、こちらこそ
助かるよ。ありがとう。
のぶ) よろしくお願いします。
(子供たちの部屋に、あんぱん
まんの絵本を飾る八木)
男の子) 八木さん、
これどうやって遊ぶの?
八木) あ? それはな、輪を
こうやって入れるんだ。
もっとほら、離れて離れて。
(小さな女の子が絵本を手にとる)
(のぶの顔がほころぶ)
少年) 八木さん、のど乾いた。
八木) あ?
子供たち) 僕も! 私も!
八木) あ~分かった分かった。
ちょっと待ってろ。
子供たち) イエ~イ!
ありがとう!
のぶ) じゃあ私はこれで。
八木) 慌ただしくて申し訳ない。
のぶ) いえ。
(もう一度女の子を見て、
うれしそうに去っていくのぶ)
(飲み物を手に戻ってきた
八木が、女の子を見る)
女の子) フフフフ。
(夢中であんぱんまんを
見ている女の子)
(笑い声)
**********
超簡単感想で♪
嫌な予感はしていたんだよね…。
東海林編集長が…琴子の手紙死。
東海林の言葉に奮い立つ嵩。そ
して、ついにあんぱんまんが!
うん、あんぱんをただ配るだけ
じゃね。自分の顔を食べさせる。
キモイけどインパクトは大よね。
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