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YAMAHA RTX1210の設定方法
1. ルーターの設定
はじめに
TVU送受信機を使用して映像伝送するには、ルーターの管理画面上で外から内向き方向(Incoming)のポートフォワーディング設定が必須です。内から外向き方向(Outgoing)は全開放されていることを前提としています。セキュリティの都合等でOutgoingを閉じている場合は、運用用途によってファイヤウォールの設定も必要となります。
ギガビット対応のルーターをお持ちでないもしくはルーターのご用意が難しいお客様向けに、サービスの一環として、業務用ルーターとして広く使用されているYAMAHA RTX1210のレンタルを行っています。事前にプロバイダ情報をご提供いただければ、プロバイダ接続設定とポートフォワーディング設定を実施した上で、お貸出し可能です。周辺機器を接続すればすぐにご利用いただけます。
ポートフォワーディングの概要については、こちらでわかりやすく解説しています。
頻出用語について
「静的 IP マスカレード」はルーターの機種によって「NAPT」,「フォワーディング」,「ポートフォワーディング」,「NAPT(Network Address Port Translation)」,「アドレス変換」,「ポート変換」と呼び方が異なる場合があります。「IP マスカレード」「NAT 変換」などと記載されている場合もあります。
製品情報は以下のサイトよりご確認ください。
https://network.yamaha.com/products/routers/rtx1210/spec#tab
1.1 ルーターの設定をする前に
1 | ONU/モデム, PC との接続
下図のように ONU/モデムをルーターのLAN2ポートに、 PC をルーターのLAN1ポートにそれぞれ LAN ケーブルで接続してください。
Note:
RTX1210 の WAN ポートは任意の LAN ポートが利用可能です。上図では LAN2 を WAN ポートとしています。
2 | ルーターの管理画面へログイン
次に PC 上でブラウザを開き URL バーにルーターの IP アドレス(デフォルトゲートウェイ)を入力して Enter キーを押してください。
ユーザー名とパスワードを問われますが、弊社のレンタル用RTX1210は両方とも空欄のままで管理画面にログインできます。
1.2 プロバイダ接続の設定
1 | RTX1210 の管理画面にログインした後、かんたん設定から[プロバイダ接続]を選択し、[新規]ボタンをクリックしてください。
※以降はPPPoE接続(IPv4)の場合の設定手順です。プロバイダ契約をご確認の上、適宜設定を行ってください。
※設定の一覧に既存の設定がある場合は、[削除]ボタンをクリックして、消去してください。
2 | 大元の回線(ONU)が接続されている インターフェースを指定してください。下図は LAN2 に接続されている場合です。レンタル用RTX1210の場合は、LAN2を選び、「次へ」を押してください。
3 | 下図のように、回線自動判別で PPPoE 接続が可能ですと表示されたら、[次へ]のボタンを押します。
4 | 次に接続種別の選択で、[PPPoE 接続]を選択して、[次へ]のボタンを押します。
5 | 以下の画面が表示されたら、プロバイダからの通知書に記載の次の項目を入力してください。
設定名(※省略可)
ユーザーID
接続パスワード
※事前にプロバイダ情報(ユーザーID, 接続パスワード)を管理者に確認してください。
6 | DNS サーバーの設定画面が表示されたら、[自動取得]を選択して、[次へ]ボタンをクリックしてください。
7 | IP フィルタの設定画面が表示されたら、デフォルトの[推奨のIPフィルターを設定する]を選択して、[次へ]をクリックしてください。
8 | 下図の確認画面が表示されたら、入力した情報に間違いないことを確認したうえで[設定の確定]をクリックしてください。
9 | 最後に下図の赤枠内の接続状態部分が[⇔]で表示されていることを確認し、インターネット接続ができる状態になっていることを確認してください。
インターネット接続が確認できたら、プロバイダ情報の設定は完了です。
1.3 ポートフォワーディング設定
1 | 管理画面へのアクセス
YAMAHAルーターの LAN1 ポートとパソコンを LAN ケーブルで接続し、管理画面にログインしてください。
2 | 静的 IP マスカレードの設定
詳細設定からNATを選択し、「NAT ディスクリプターの一覧」項目の「設定」をクリックします。
Note
レンタル用のRTX1210は、TVU受信機をすぐに使用できるようにNATディスクリプター番号「200」に対してあらかじめポートフォワーディング設定を行っていますが、ご用意いただいた回線によってはプロバイダ設定完了後に新たにNATディスクリプター番号が生成される場合があります。その場合は、新しく生成したNATディスクリプター番号に対してポートフォワーディング設定をする必要があります。
「静的 IP マスカレードの設定」の項目を開き、設定を追加します。
下図はTVU受信機 4台を1台のルーターの配下に接続して使用する場合の設定例です。
識別番号: 任意の整数を入力
内側アドレス: 受信機に割り当てるIPアドレス
プロトコル: TCP or UDPを入力
ポート番号: 必要なポート番号を入力
※カンマで区切って複数のポート番号を入力する際は、カンマの後にスペースを入れないでください。
設定の追加が完了したら、右下の「確認」ボタンをクリックします。
下図のポップアップウインドウが表示されたら「はい」を選択します。(必要なIPフィルター設定が反映されます)
※プロバイダ接続設定の際に[推奨のIPフィルターを設定する]を選択していない場合、このポップアップウインドウは表示されず、手動でIPフィルターを設定する必要がありますのでご注意ください。
3 | IPフィルター設定の確認
詳細設定からセキュリティ→IPフィルターを選択し、「インターフェースの一覧」項目のLAN2の「確認」をクリックします。
「一覧表示の切り替え」で「受信方向のフィルターを表示」を選択し、静的IPマスカレードの設定と対応するIPフィルターが追加されていることを確認します。
※手順4の静的フィルターの設定更新のウインドウが表示されて時に「いいえ」を選択した場合は、手動で下図のようにIPフィルター設定を追加してください。
2. 付録
2.1 TVU受信機で使用するポート番号
TVU機器のポート構成は以下のようになっています。ブロードバンドルーター及びファイヤーウォールの設定は必要に応じて変更してください。
※以下のポート構成は弊社のレンタル機が対象です。
※黄色でマークしたポートは、8088が送信機からの映像受信、8288が送信機からのライブ操作と受信機側GUIであるWeb controlに異なるネットワーク上の操作PCからアクセスするために必須の設定ポートになります。これらは任意のポート番号(例: 8080~8087, 8280~8287等)に変更可能です。
内から外向き(Outgoing)のポート開放の設定
※内から外向きのポートを閉じている場合は、運用に応じて下記ポートを開ける必要があります。使用しているルーターのIPフィルター設定で、受信機のローカルIPアドレス(送信元)に対して下記のポート番号を宛先(通常はすべて)に通す設定を追加してください。
・1〜8はリモートサポート時に必要なポートです。
・9〜11はVoIPを使用する際に必要なポートです。受信機のGUI画面のプレビュー表示にも必要です。
下図はOutgoingのIPフィルターの設定例です。
赤枠のように受信機で使用するIPアドレスあるいは全てのIPアドレスに対して送信方向のポートを閉じている場合は、その上位に必要に応じて特定のポート番号を透過するするフィルター設定を追加してください。
ホワイトリストドメイン設定
ドメインのセキュリティフィルタを設定している場合は、下記ドメインをホワイトリストに追加してください。
2.2 トラブルシューティング
このトラブルシューティングは、ルーターのプロバイダ設定およびポートフォワーディング設定が完了した後に、TVU機器で映像伝送が正常に行われない場合の対処方法を説明します。具体的には、ネットワーク接続や設定の確認手順に加え、想定される問題点とその解決策を順を追って解説します。
1 | TVU受信機がインターネットに接続できているか
電源確認:ルーター、ONUの電源が入っているかを確認する。
LANケーブルの確認:接続が適切か、またはLANケーブルに問題がないか確認する。
ネットワーク設定の確認:TVU受信機のネットワーク設定が正しくできているか確認する。設定方法はこちらから。
IPアドレスの確認:使用するルーターの配下にTVU受信機以外の機器が接続されている場合、IPアドレスの競合がないか確認する。
プロバイダに確認:それでもつながらない場合、プロバイダに問い合わせる。
2 | ポートチェックサイト(canyouseeme)で確認する
下図に沿ってcanyouseemeサイトにアクセスし、ポートフォワーディングで設定したポート番号を入力してポートチェックを行います。
※TVU受信機のネットワーク設定を行った後に実行してください。IPアドレスがStaticで設定されていないと正しい結果が得られません。
Errorが表示された場合: 受信機のIPアドレス設定とルーターの設定を見直してください。
Successが表示された場合: ルーターの設定は問題ありません。この状態で映像伝送ができない場合は、受信機のIP and Port Mapping設定を見直してください。(設定方法はこちらから)
3 | 二重ルーターとなっていないか
受信機およびルーターの設定に問題がないのに映像伝送ができない場合は、二重ルーターとなっていないか確認してください。
TVU受信機と同じネットワーク下にPCを接続して、以下のコマンドを実行して確認できます。
Windows PCの場合: コマンドプロンプトを開き、"tracert -d 8.8.8.8"を実行する
Mac PCの場合: ターミナルを開き、"traceroute -n 8.8.8.8"を実行する
コマンドを実行して二重ルーターとなっている場合はIPアドレスが2つ表示されます。その場合は、一方をブリッジモードに設定し、ルーティング機能を1台のルーターに集約してください。
ONUにルーター機能がついている場合は、その機能を無効にすることで二重ルーター問題を解消できます。
2.3 IPv4 over IPv6 (MAP-e方式)での設定方法
RTX1210はIPv6に対応しているため、IPv6ネットワーク上でIPv4通信を可能にするIPv4 over IPv6環境でTVU機器を使用することもできます。IPv4 over IPv6には「MAP-e」と「DS-Lite」の2つの通信規格があり、ここでは動作確認がとれているMAP-e方式でのポートフォワーディングの設定について説明します。
DS-Lite方式は、IPv4のNAT処理がISP側で行われるため、通常ユーザー側でポートフォワーディングの設定を行うことが困難です。そのため、ポートフォワーディングが必須なTVU受信機では、MAP-e方式が推奨です。
プロバイダ接続の設定方法については、契約内容により設定が異なるため割愛します。MAP-e方式に対応する通信サービスは以下をご確認ください。プロバイダに応じてサービス名が異なりますので、契約内容をご確認の上、設定を行ってください。弊社ではOCNバーチャルコネクトにて動作確認ができています。プロバイダ接続設定後に、下図の「接続状態」のように両矢印がグリーンになっていることをご確認ください。
プロバイダ接続が完了したら、静的IPマスカレードの設定に移る前に使用可能なポート範囲を確認します。
※MAP-e方式では各ユーザーには一部のポートのみが割り当てられるため、NATの一部をエンドユーザー側で分担して行う形になります。そのため、受信ポートとして通常使用する8088等が割り当てられていない場合があります。
ポート範囲を確認するには、まず管理メニューから保守項目の「コマンドの実行」を選択します。
次にコマンド入力欄に「show nat descriptor address」と入力し、実行ボタンを押します。するとコマンド実行ログ欄に結果が出力され、ポート範囲を確認することができます。
Note: 下図のポート範囲には通常受信ポートとして使用する8080-8088が含まれていないことがわかります。コマンドから得られたポート範囲の中からポートを選ぶ必要があります。
使用可能なポートが確認できたら、次に静的IPマスカレード設定を行います。
下図の通り、「詳細設定」→「NAT」を選択し、NATディスクリプターの一覧から外側アドレス欄がMAP-Eと表示されている項目の設定ボタンを押します。
「静的 IP マスカレードの設定」の項目を開き、設定を追加します。このとき、ポート番号はコマンド実行で確認したポート範囲の中から任意に決めて入力します。下図では例としてTVU受信機に割り当てるローカルIPアドレスを192.168.100.80として、TCP/UDPのプロトコルで9200を受信ポートに設定しています。
識別番号: 任意の整数を入力
内側アドレス: 受信機に割り当てるIPアドレス
プロトコル: TCP or UDPを入力
ポート番号: 必要なポート番号を入力
※カンマで区切って複数のポート番号を入力する際は、カンマの後にスペースを入れないでください。
設定を追加したら、確定ボタンを押します。フィルターの設定更新のウインドウが表示されたら「はい」を選択します。※「いいえ」を選択した場合は、手動で追加する必要があります。
これでIPv4 over IPv6のポートフォワーディング設定は完了です。
TVU受信機のネットワーク設定
IPv4 over IPv6のポートフォワーディング設定完了後、TVU受信機のネットワーク設定を行います。TVU受信機のLAN1ポートにRTX1210とLAN接続した上で設定を進めてください。ここでは、上で設定した内側アドレス 192.168.100.80を受信機のローカルIPとして設定し、ポート9200を受信ポートとしてマッピング設定の例を示します。
TVU受信機上でNetwork Setup画面を開き、IP Method欄を「Static」に変更し、IP欄に「192.168.100.80」を入力します。レンタルのRTX1210の場合、MaskとGateway欄は下図のように設定してください。入力後、Applyボタンを押下し、設定を反映させます。
DNSはプロバイダ側の指定がなければ、DNS1に8.8.8.8, DNS2に8.8.4.4を入力してご使用ください。※8.8.8.8, 8.8.4.4はGoogle Public DNSと呼ばれるGoogleが提供する無料のDNSサーバーのIPアドレスです。
ネットワーク設定が完了したら、ついでポートマッピング設定を行います。
受信機のWeb Control画面を開き、画面右上部のSettingsから「IP and Port Mapping」を選択します。設定が面が開いたら、下図のように受信ポートの9200を入力します。External IP欄はグローバルIPアドレスが自動取得されます。入力後、Applyボタンを押下し、受信機を再起動して設定を反映させます。これでTVU機器での映像伝送が可能となります。
※External IPは0.0.0.0のときにのみ自動取得されます。うまく映像受信できない場合は異なるグローバルIPの設定が残っている可能性があるため、一度0.0.0.0に戻して受信機の再起動を試してください。
※設定画面下部のWeb Control&Stream Portの設定項目はレンタル利用では必須でないため割愛します。この設定は別のPCから受信機を操作する場合や送信機からライブ操作するときに使用するポートマッピング設定です。通常は8288等、受信ポートに200を足したポート番号を使用しますが、MAP-e方式のIPv4 over IPv6では、使用可能なポート範囲から任意のポート番号を用いて設定することが可能です。
update: 2025/4/4