ロックシンガー矢沢永吉(76)が15日、NHK特番「NHK MUSIC SPECIAL 矢沢永吉 ヤザワ×イチロー~俺たちの失敗~」でマリナーズの球団会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏(51)と20年ぶりに対談。「タイムマシーンがあったら」と思ったことがあると明かした
06年の初対談番組「英雄の哲学」から20年をへた再会での番組テーマは「俺たちの失敗」、矢沢は98年に、豪州で購入していたスタジオ建設予定地を、友人が無断で担保に入れた結果、矢沢が35億円の借金を背負った横領事件に言及した。6年かけ04年に完済したことも振り返り「返し終えたら、冗談抜きで、世間の見る目も変わった。自己破産したわけじゃない、と。ちゃんとヤザワ返したと。お、やるじゃん、やるねぇヤザワ、と。そこで、ヤザワ頑張れよ、という気持ちにも皆さんなってくれたでしょうし、失敗、やられた、そこからまたうまく乗り越えたら、またいいことも待っているかもしれない。この繰り返しなんですね」と語った。
さらに矢沢はイチロー氏に対し「こんなことありません? タイムマシンみたいなものあったら、20年前に、30年前に行って、あそことあそことあそこはエディット、フィックスしたい、と思うことは多々ありましたね」と語りかけた。
ここでイチロー氏から「でもフィックスしちゃうと、今の矢沢さんじゃなくなっちゃうかもしれないんですよね」と返答。矢沢は「そういうことなんですよ」とうなずき「だから僕だけじゃなくて、誰もが、『失敗どうですか?』『いや~あの時さ…』というのはみんな思うでしょ。だから人生面白いんですよ」と語った。
さらにイチロー氏が「若気の至りみたいなことって必要だと思うんですよね」と語ると、矢沢も「必要!」と即答。イチロー氏は「無駄なことを重ねていって、ようやく味わいが出てくる、みたいなところはありますよね」と応じた。