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ハーバード法科大学院、黒人入学が回復-人種巡る最高裁判決から2年

  • 今秋に入学した黒人学生数、2020-23年の平均水準に戻る-関係者
  • 昨年の黒人新入生は19人、全体のわずか3.4%-それ以前は平均46人

ハーバード・ロースクール(法科大学院)に今秋入学した黒人学生の数は、前年比で増加した。2024年には黒人入学者数が減少し、注目を集めていた。

  25年秋入学(28年卒業予定)の黒人学生数は、20-23年の平均水準にまで回復した。事情に詳しい関係者が匿名を条件に明らかにした。

  米法曹協会(ABA)によれば、昨年に同ロースクールに入学した黒人ないしアフリカ系米国人はわずか19人と、新入生全体563人の3.4%にとどまった。それ以前の4年間は平均してほぼ46人が毎年入学していた。

  ハーバード・ロースクールでは昨年の入学者減少を受けて、黒人学生協会や黒人卒業生らが合格者に入学を促す取り組みを強化した。

  最新の人種別データはまだ公表されていないが、今回の暫定的な推計は、23年6月に連邦最高裁判所が大学入試で人種を考慮することを禁じる判決を下してから2年後の状況を示している。この訴訟ではハーバード大学が被告の1校となっていた。

  ハーバード・ロースクールの広報担当ジェフ・ニール氏は、最新の入学者数についてコメントを控えた。昨年のデータが公表された際には、「1年分のデータから導かれる結論には必然的に限界がある」と述べていた。

  同校のウェブサイトによると、今年の新入生は579人。ABAがまとめる25年秋の入学統計は、年内に公表される予定。これには各ロースクールが自己申告する人種データが含まれる。

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原題:Harvard Law School Enrolls More Black Students After 2024 Tumble(抜粋)

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