【制御設計者は本当に現場が大事】
よく製造業は現場が大事と言われるが、制御設計者、特に新人の制御設計者にとっては現場経験がスキルアップのために本当に重要だと思う。
僕も制御設計者になりたての時は、使う機械の取説を見れば何でも理解できると思っていた。
でもね、取説って辞典くらいの量があって、更に読んでも9割の意味が分からない。意味が分からないというのは、自分の知識が無さ過ぎて理解できないという意味。
例えばモーターを動かす時に正転や逆転の意味はさすがに分かるが、ゲインやデューティ比は分からなかったし、Ethernet/IPやCC-LINKといったフィールドネットワークはさっぱりだった。
親切な取説だとクイックスタートガイドといって、この手順で行えばとりあえず動きますよという取説があるのだが、それを読んでもさっぱり分からなかった。
こんなんで現場出て本当に大丈夫か?と思うほど全く知識がない中で、僕は現場で少しずつ経験をさせてもらった。
当然現場に出ても全く役に立たなかったが、機器の立ち上げをやっていると少しずつ理解できるようになってきた。これはモノを触ったからという理由もあるが、お客様の立会の日が決まっているからそれまでには絶対に終わらせないといけないというプレッシャーが自分自身を必死にさせたように思う。
分からないことがあれば、
・先輩に聞く
・メーカーサポートに電話する
・夜、ホテルで取説を必死で見る
こんなことをやっていったら少しずつだが、制御設計というものを理解し始めた。
まだまだ分からないことが多いので、どんな現場に行っても学ぶことが多く、現場後は毎回来て良かったなと思う。(現場前はプレッシャーでいつも行きたくないが笑)
今、制御設計をやり始めた人は、なるべく早く現場デビューをした方が良い。いろいろ触って、失敗して、ちょっと成功してを繰り返す方が、取説を社内で見ているよりもずっと勉強になる。