外国社債60億円分、無届けで募集か 比の投資会社など
証券取引等監視委員会は28日、有価証券届出書を国に提出せずに約60億円分の外国社債の購入を募ったなどとして金融関連業の「S DIVISION HOLDINGS」(SDH、フィリピン)と日本で営業活動をしていた「STEPCAPITALMANAGEMENT」(SC、大阪市)2社と両社で会長などを務める男性に対し、金融商品取引法に違反する業務の禁止と停止を命じるよう大阪地裁に申し立てた。
監視委によると、SDHは2022年7〜9月に約56億円分の外国社債を発行し、無届けで募集したほか、SCも21年9月と12月に約4億6000万円の社債を発行して無届けで募ったという。
両社は16年10月〜22年11月までに少なくとも一般投資家ら延べ4000人超に対し約200億円の外国社債や社債を販売した。投資勧誘の際には「元本償還されるのでリスクが少なく、利率が高い」などと説明していたという。
監視委は集めた資金をグループ会社の金融関連事業の運転資金に充てていたとみている。両社の集金額は監視委が過去に業務禁止命令を申し立てた中で、過去2番目の規模だという。