Photo by
pasteltime
喪失のあとに芽生える希望
街角で、似た後ろ姿を見かけた。
胸がざわつき、思わず立ち止まる。
もちろん別人だとわかっている。
けれど一瞬、あの人がまだどこかで
生きているような気がしてしまう。
人はみな、いつか
大切な人を見送らなければならない。
そのとき胸に残るのは、
途方もない空白と、
答えのない問いのこだま。
けれど――。
失われたはずの人は
私たちの中で「かたち」を変えて残っている。
声は聞こえないのに、ことばを思い出す。
姿は見えないのに、しぐさを真似てしまう。
抱きしめられないのに、温かさが胸に残っている。
喪失とは、終わりではなかった。
それは「受け継ぐ」という
静かな始まりだったのだ。
その始まりは、やがて希望に変わっていく。
あの日の笑顔が、誰かへのやさしさになり。
あの日の言葉が、新しい一歩を支えてくれる。
大切な人は消えていない。
かたちを変え、
未来へと背中を押す力になっている。
この「受け継ぎ」の感覚は、
生と死の別れだけに限らない。
恋が終わったあとに残るやさしさも、
友情が離れたあとに残るぬくもりも、
同じように私たちの中で生き続けている。
だから喪失は、
悲しみだけではなく、
希望への静かな入口なのかもしれない。
🪶あなたの中に「かたちを変えて残っているもの」はありますか?



コメント