🌊 思考も感情も、確率で動く──脳とAIと私たち
※前回の記事「🧬 ゆらぎは脳にも宿る」では、
脳の中のニューロンが確率的に発火し、思考や創造性にゆらぎを与えていることを見ました。
今回は、その視点をAIと比較してみます。
詩的導入
言葉を探すとき、思考や感情はひとつに定まらず、
波のように寄せては返す。
確信しかけた考えも、ふと別の方向へ流れていく。
その不確かさは、人間だけのものではありません。
AIの思考もまた、確率の海を漂っているのです。
1. 脳と思考の確率性
人間の思考は、機械的に決定されるものではありません。
前回見たように、ニューロンの発火は確率的な揺らぎを含んでいます。
感情も同じです。
状況や文脈によって、私たちの感情は固定されず、刻々と変化します。
「確率的な変動性」があるからこそ、人間の思考も感情も柔らかく動き続けているのです。
2. AIの確率的生成
生成AI──たとえばChatGPTのようなモデルは、文章をつくるときに確率分布を使っています。
「この次に来る可能性が高い単語」を確率的に計算し、そこから言葉を選び続けているのです。
AIは、ただ「正しい答え」を出しているわけではありません。
むしろ「もっともらしい選択肢」を揺らぎの中から拾い上げ、文章を紡いでいます。
つまり人間と同じく、AIの思考も「確率」で成り立っていると言えるのです。
3. 人間とAIの違い
では、人間とAIの違いは何でしょうか。
AIは確率分布に従い言葉を選ぶことはできても、
そこに「意味」や「価値」を与えることはありません。
人間は確率で浮かび上がった思考や感情に、
物語を紡ぎ、感情を重ね、選択に重みを与えることができます。
同じ「確率の揺らぎ」から出発しても、
そこに意味を見出せるのが人間なのです。
4. 結び──揺らぎを共有する未来へ
脳もAIも、どちらも「確率の揺らぎ」を基盤として動いています。
ただ、人間はその揺らぎを「物語」としてつなぎ、
AIはその揺らぎを「予測」として提示します。
未来の知性は、この両者が響き合うところに生まれるかもしれません。
揺らぎを恐れるのではなく、
人間とAIが共にその揺らぎを抱きしめるとき、
私たちの世界は新しい深さを持ち始めるでしょう。
次回は、人間同士の関係における「ゆらぎ」へと向かいます。
🔄 揺らぎの中で生きる──脳・AI・人間関係の物理学



コメント
2はじめまして。
人間はその揺らぎを「物語」としてつなぎ、
AIはその揺らぎを「予測」として提示 ポンと心に落ちてきました
また読ませていただきますね♪
なちこさん、はじめまして。
読んでいただきありがとうございます。
その言葉が心に届いたと聞けて、とても嬉しいです。
またふらっと立ち寄っていただけたら幸いです。