下水道工事で収賄罪に問われた坂東市元職員 起訴内容認める

茨城県坂東市が発注した下水道工事の随意契約をめぐり、水道工事会社の幹部に便宜を図った見返りに金品を受け取ったとして収賄の罪に問われている市の元職員の初公判が10日開かれ、被告は起訴内容を認めました。

坂東市の元職員、戸高千利被告(52)は去年12月までの1年半の間、市が発注した下水道工事の随意契約で市内にある水道工事会社の幹部に便宜を図り、見返りに現金3万円のほか軽自動車1台など27万円相当の金品を受け取ったとして収賄の罪に問われています。

10日、水戸地方裁判所で開かれた初公判で、戸高被告は裁判官から起訴内容について間違いないか問われたのに対し、「ありません」と述べ認めました。

検察は論告で「水道工事会社に対し、工事の設計金額やほかの見積もり会社を事前に伝えていた。職務上知り得る権利を使い公務員の信頼を大きく失墜させるもので極めて悪質だ」などと指摘し懲役1年を求刑しました。

一方、弁護側は「深く反省している上、いま勤めている会社の雇用主などが『指導監督を徹底する』と話している。被告は坂東市から懲戒免職処分を受けるなどすでに社会的制裁を受けた」などと述べ執行猶予のついた判決を求めました。

判決は来月8日に言い渡されます。

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