てんもうかいかい、そにして
もらさず。
悪事を働いた者は、一時的に
は隠れていても、必ず天罰を
受ける。網の目が粗くとも、
天は決して見逃さない。
この教えは老子第73章の
天網恢恢疏而不失。(てんもう
かいかい、そにしてうしなわ
ず)
から来ている。
先日、40年以上前からのつき
あいの今は私とは遠く離れた
地に住む人と近況連絡の電話
で話をしている時、この言を
口にされた。
天の道を説く老子の言葉だ。
今も大昔と変わらぬ電話口の
声の人は私の11才上の人だ。
今は二輪を降りているが、元
二輪乗り。
昔、苦楽を共にした仲だ。
その人の子も含めて、私の妻
も交じえての深いつながりの
人だった。
ここでも論語と対となる老子
が出て来たかと、ふと懐かし
い思いがした。
先日亡くなった友も、老子に
ついても私にいろいろ熱く語
っていたのを今思い出す。
去って行った時の友は、老子
の最後の去り行く姿と重なる。
このところ、毎晩のように私
の夢にその友が出て来る。
すべて異なるシチュエーショ
ンで出て来るのだが、最後は
いつも同じだ。
その夢については後日静かに
語ろうと思う。