ブロックチェーン発「DePIN」で受動的収入――活用できる「5つの仕組み」

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DePINの適用対象は幅広い

DePINの適用対象には幅があり、分散型物理インフラストラクチャネットワーク(DePIN)の適用対象は、プロトコルレベルの強固なインフラから、より軽量で消費者向けのアプリケーションに至るまで幅広い。

強力/コアなDePIN側では、XYO、Helium(ヒーリウム)、peaq、Farmsent、HiVelloといったプロジェクトが、位置情報の検証、無線接続、マシン経済プラットフォーム、農業IoTデータ、余剰計算能力などを通じて、分散型インフラがブロックチェーンプロトコル自体の機能に不可欠なネットワークを構成している。

一方、より軽量/周辺的なDePIN側では、Share&ChargeやSun Exchangeといったプラットフォームが主に支払い、アクセス制御、部分的な所有権の管理をブロックチェーン層が担うマーケットプレイスに重点を置いており、ブロックチェーンがプロトコル運用の中心とはなっていない。

DePINの適用対象の幅
DePINの適用対象の幅

DePINによる受動的収入の総括

DePINは人々の収入の捉え方を変えつつある。巨大なテック企業がすべてのインフラを所有して利益を独占するのではなく、日常の資産を収益源に変えることができるようになった。あなたのスマートフォン、車、コンピューター、家庭の電化製品、さらには毎日生成するデータでさえ、日々の生活の中で静かに収入をもたらしてくれる。DePINプロジェクトを活用すれば、すでに持っているものから収入を得る人々の増大する波に加わることができる。この技術はバックグラウンドで静かに動作し、さらに多くの実世界のネットワークがDePINを通じてブロックチェーンに接続するにつれて、その潜在的可能性は増大している。

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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2025.08.29 20:00

100年続くブランドの条件 フェラガモ銀座本店で女性リーダーたちが語った経営哲学

第一線で活躍する女性経営者を招いて開かれた「Forbes JAPAN × FERRAGAMO -女性経営者の考える、100年ブランドのつくりかた-」。1927年の創業以来、世界中で愛されてきたフェラガモの歩みに触れながら、女性経営者の視点から100年ブランドのあり方を問い直し、語り合うイベントがフェラガモ銀座本店で開催された。


フェラガモがなぜ、女性経営者イベントを開催するのか──。その背景には、フェラガモを100年ブランドとして発展させた一人の女性の存在がある。

ワンダとサルヴァトーレ・フェラガモ/Courtesy of Ferragamo Museum
ワンダとサルヴァトーレ・フェラガモ/Courtesy of Ferragamo Museum

その女性は、ワンダ・フェラガモ。フェラガモ創業者のサルヴァトーレ・フェラガモの妻だ。サルヴァトーレ亡き後、事業を継承し、家族経営でフェラガモを世界屈指のラグジュアリーブランドへと押し上げた。

フェラガモの誕生は1927年に遡る。創業者サルヴァトーレはアメリカで解剖学を学び、美しさと履き心地を両立させた靴を手がけた。足の甲を見せるレディースシューズは当時のファッションに革命を起こし、ハリウッドスターにも愛されたことから「スターの靴職人」との異名をもつことに。

1960年のサルヴァトーレ死去後、妻ワンダは6人の子どもを育てながら事業を継承する。女性の社会進出がまだ珍しかった時代、彼女とその子どもたちは革新的な経営手法と組織づくりによって、フェラガモを靴だけでなく世界的トータルファッションブランドへと成長させた。この偉業を成し遂げたワンダ・フェラガモはイタリアにおける「女性進出のアイコン」となり、今もなお多くの女性リーダーに勇気を与え続けている。

伝統を守り、革新を続ける100年ブランド

社会をけん引する女性経営者たちを招いて行われたトークセッションでは、司会を務めたForbes JAPAN Web編集長の谷本有香、登壇者である一般社団法人ダイアローグ・ジャパン・ソサエティ理事で前ポーラ代表取締役社長の及川美紀、能作5代目代表取締役社長の能作千春、ファッション・ジャーナリスト&ディレクターの塚本香がそれぞれ、自ら選んだフェラガモの靴で登場。フェラガモの最新アイテムが並ぶ会場に、さらなる華やかさを添えた。

最初のトークテーマは、「ブランドとは何か」。谷本の問いかけに対し、100年ブランドであるポーラを率いた経験のある及川は「実現したい世界観を持った存在」だと答える。

「私が以前関わっていたポーラは、チャレンジする女性たちを応援するために、自己肯定感を高める製品づくりに注力してきました。忙しい女性に自分を慈しむ時間をもってもらうために、香りや質感にこだわった最高の商品を提供しています。祖業の思いを受け継ぎ、その理念が商品に込められることで、ブランドとしての価値が築かれてきたのです」

富山県高岡市で大正時代に創業し、鋳物業で拡大してきた能作。その5代目社長である能作千春は、伝統を守りながら革新を続ける経営手腕が注目される女性経営者だ。

「能作は、職人たちの確かな技術と実直なものづくりが評価され、お客様からブランドとして認識されるようになりました。私の入社当時は従業員20人ほどの下請けメーカーでしたが、卓越した技術とその思いを伝えるために、無料の工場見学や 体験工房、100人規模のカフェを併設することで、今では年間13万人以上の来場者を迎えています。職人自らお客様とコミュニケーションする場面も増え、自社の歴史と技術に誇りをもって商品の魅力を伝えています。その結果として、能作はブランドとして認めていただけるようになりました」

いま、求められているのは表面的なマーケティングやPRだけではない。ブランドがブランドたる所以は、伝統や根本的な価値といった「本質」を守りつつ、変革していくことだ。時を越えて愛されるファッションブランドを数多く見てきた塚本は、フェラガモを例に挙げながら、あるべきブランドの姿を語る。

「フェラガモは『靴は自分の人生を歩むための道具である』という哲学をもち、優れた革製品の歴史をもつフィレンツェに拠点を構えるとともに、職人へのリスペクトを受け継いでいます。この姿勢こそがオンリーワンのブランドの根幹となるのです」

ポーラや能作、そしてフェラガモのように100年にわたり続くブランドを維持するには、伝統と革新の両立が不可欠だ。及川は、「100年ブランドは、常にチャレンジャーなのです」と語った。

世代を超えて、ブランドの哲学を受け継ぐ

能作 5代目代表取締役社長 能作千春
能作 5代目代表取締役社長 能作千春

女性経営者たちは、自社ブランドをどう守り、変革し、育ててきたのか──。トークイベントのテーマは、強いブランドを築く「組織づくり」に移った。

技術を軸に、時代に合わせて新たな商品を作り続ける能作。男性中心の職人の世界で、女性経営者がトップを務めるハードルは計り知れない。5代目社長の能作は、ブランドの価値を発信することで組織を変えてきた。「魅力的なプロダクトをつくって伝えることで、能作に惹かれた若者が徐々に集まり、現在では職人の平均年齢が30歳代まで下がりました」と、組織に及ぼした好影響を紹介する。

現在は、ブランドを発信する手段を増やすべく、飲食や旅行、ウェディングなど事業を多角化。社員の76%が女性になり、男性育休取得率は100%だという。職人気質あふれる集団から、多様な働き方ができる組織へと変貌を遂げているのだ。

一般社団法人ダイアローグ・ジャパン・ソサエティ理事/前ポーラ代表取締役社長 及川美紀
一般社団法人ダイアローグ・ジャパン・ソサエティ理事/前ポーラ代表取締役社長 及川美紀

大企業のポーラを率いた経験のある及川は、理念の浸透に力を入れていたという。「創業の精神を全社員に理解してもらい、『これだけは譲らない』というコアを組織内で確認し続けていました。創業精神や理念が脈々と受け継がれることで、ものづくりだけでなく物流や人事、最終的にはお客様にポーラの価値が伝わっていくと思うのです」と、女性としての生き方をサポートするブランドを守り、育てた経験を振り返る。

ファッション・ジャーナリスト&ディレクター 塚本香
ファッション・ジャーナリスト&ディレクター 塚本香

「フェラガモは、ファミリービジネスであり続けたことがブランド発展に寄与している」と塚本はいう。ワンダ・フェラガモが継承した後も家族が経営に携わり、ファミリーの皆が創業者の哲学や理念を自然と継承している。これこそが、大手資本が関与するブランドとの差別化となっているのだ。

ブランドを通して、輝く自分を表現する

Forbes JAPAN Web編集長 谷本有香
Forbes JAPAN Web編集長 谷本有香

ブランドとは、そのブランドを愛する人が商品を身につけることで、ありたい自分を表現し、自分を好きにさせてくれるものだ。常に輝いている自分でありたい女性リーダーが100年ブランドのアイテムをもつことで、得られるものは何だろうか。最後に、塚本は女性経営者にとってファッションがもつ意味合いを語った。

「ファッションは、個人の内面やその日の気持ち、職場でのリーダーシップを表現する大切な要素であり、自分の味方になってくれるものです。たとえばフェラガモのような歴史あるブランドのアイテムを取り入れることは、自分が輝いている女性リーダーでありたいことを示す具体的な手段になるでしょう」

トークセッション終了後は、参加した女性経営者たちを交えてネットワーキングが行われた。フェラガモファミリーが所有するワイナリーであるイル・ボッロのスパークリングワイン「ソルシ」やフィンガーフードを堪能しながら、希望に応じてストアスタッフが店内を案内。女性リーダーを応援する100年ブランドであるフェラガモの世界観を存分に味わい尽くす時間となった。


フェラガモ

https://www.ferragamo.com/

フェラガモ 公式LINE
https://lin.ee/wuPUPqL

Promoted by FERRAGAMO / text by Takako Miyo / photograph by Natsuki Hamamura / edited by Mao Takeda

キャリア

2025.08.13 12:30

GPT-5で「年収1500万円」の受動的収入を得る、たった2つのChatGPTプロンプト

Photo credit should read CFOTO/Future Publishing via Getty Images

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2025年、クリエイターエコノミーは爆発的に拡大している。

事実、クリエイターとしてパッシブインカム(受動的収入)型のビジネスを構築するのに今年ほど良い時期はない。特に、ChatGPTの新モデル「GPT-5」のようなAIツールが使える今ならなおさらだ。AIツールを正しく使用することで、フリーランスのクリエイターは、大量のコンテンツを制作しつつも、人間味、品質、独自性をその創作過程で残すことができる。

Grand View Researchの調査によれば、世界のクリエイターエコノミーの市場規模は2033年までに約1兆3455億ドル(約197.8兆円)に達すると予測されている。

また、同調査では、次のことも明らかになっている。

・現在、米国がクリエイターマーケットにおいて独占的な地位を確立している

・クリエイター業界は、熱心なファンやフォロワーと直接つながる個人のフリーランサーやクリエイターが主導している

・現在、最も需要が高く、最大の収益シェアを占めているのは動画クリエイターである

・コンテンツ制作プラットフォーム、クリエイターツール、SNS、AIなどにおける技術革新、そして、パーソナルで共感できるコンテンツに対する消費者の渇望が、クリエイターエコノミーの成長を促している

しかし、クリエイターエコノミーが急成長する一方で、多くのクリエイターはいまだ自分のなかに眠る可能性を発見できていない。

考えてみてほしい。あなたは次のような目的でコンテンツを作っているはずだ。

・企業とのパートナーシップやスポンサー契約を獲得するため

・LinkedInなどで専門家として注目され、高額報酬のクライアントを引き寄せるため

・アフィリエイトなどを通して熱心なファンから直接収益を得るため

しかし、こうした方法だけでは長続きしない。

次ページ > パッシブインカムを得るためのChatGPTプロンプト活用法

翻訳=江津拓哉

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