浜松医療センター出産めぐる裁判 1億9000万円余賠償確定

赤ちゃんに重い障害が残ったのは出産の際に医師などの対応が適切でなかったためだとして、両親が浜松市の病院を運営する公社を訴えた裁判で、控訴が取り下げられ、病院側に1億9000万円あまりの支払いを命じた1審の判決が確定しました。

6年前、浜松市の浜松医療センターで、男の赤ちゃんが呼吸や心拍のない状態で生まれ、今も重い障害が残ったまま意識がない状態で、人工呼吸器をつけて別の病院に入院しています。

これについて、男の子の両親は出産の際に異常が見過ごされ、医師などの対応が適切でなかったとして、両親が病院を運営する公社を訴えていました。

1審の静岡地方裁判所浜松支部は去年12月、「胎児の心拍数の異常などから、重篤化のおそれを疑うべき状況にあり、緊急帝王切開する方針に転換するのを怠った過失が認められる」などとして病院側の過失を認め、1億9000万円あまりの賠償を命じていました。

これに対し、病院側は東京高等裁判所に控訴していましたが、今月10日に取り下げ、判決が確定しました。

両親の弁護士は、12日、静岡市内で会見し、今後、病院側に謝罪などを求める考えを示しました。

両親は弁護士を通じて「息子の人生は取り返しのつかないものとなりました。なぜ無事な出産のために最善が尽くされなかったか今でも知りたいです」などとコメントしました。

病院を運営する公社は「もろもろの事情を考慮して、裁判の終結が適当と判断した。今回の結果を真摯に受け止めて、今後とも医療の安全に努めて参りたい」などとしています。

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