金融商品に手を出す前に、その金融商品について勉強をした方がいいです。
相手の話を鵜呑みにして、手を出すのは危険です
仕組債
金融庁は2022年公表資料「資産運用業高度化プログレスレポート」で、株式の代替として「EB債を購入する意義はほとんどない」と厳しく断じた。
言い換えれば、「特定の株式に連動する仕組債を購入するよりは、その株自体を買ったほうが投資効率がよいので(実際に利益が生じるかは別として)、仕組債を買う意味はない」ということになる。
AT1債
そのやり取りを見ると、三菱UFJモルガンの営業担当者が商品性を正しく理解することなくクレディ・スイスのAT1債を販売していた疑いが浮かび上がる。
スイス当局からトリガー事由となるアナウンスがあった2023年3月15日以降も、三菱UFJモルガンはクレディ・スイスのAT1債を販売し続けた。AT1債が全額毀損したのは、そのわずか4日後。この間にAT1債を購入した顧客も原告に含まれている。三菱UFJモルガンが組織として企業存続事由を把握できていたのかさえも問われそうだ。
ほかにも、この期間にアドバイスを求めた顧客に対して、「今回は資本注入ではなく、流動性供給ですので今のところ問題ございません」とメールで回答している。また、録音データには、トリガー事由となる公的支援のアナウンスを、営業担当者がポジティブ材料として受け取っていた会話のやり取りもある。
エクシア
「だまされるかもと思って投資するわけがない。信じ込んでいた」。大阪府の50代女性はエクシアに約8千万円を注ぎ込み、そして失った。
女性は数年前に父親から株式などを相続。証券会社で運用していたが、顧客ファーストではなく仲介手数料獲得が最優先という姿勢が透けて見え、嫌気がさしていた。
女性は最初に計3千万円を投資した。「調子の悪い月でも3%以上は資産が増えていた。毎月の成績は前月からマイナスになることはなかった」とそのハイパフォーマンスを振り返る。
エクシアへの投資から約2年で8千万円は1億4千万円まで増えた。
異変が生じたのは令和4年5月。エクシアから「出金手続きに時間がかかっているが安心してほしい」とメールが入った。ところが10月に出資金を引き出そうとしても出金できず、エクシアに対する訴訟が相次いで起こされていることに気づき、ようやく事態を把握した。
出資者から集めた金を投資で稼いだように装って配当に回す「自転車操業」だった疑いが、投資家の間ではささやかれている。
吸い上げた莫大な収益は、菊地氏が入れ込んでいたキャバクラの女性への貢ぎ物や英ロールスロイスなどの高級外車へと消えていったとみられる。
弁護団事務局長である小幡歩弁護士は「現物資産はそこまで残っていないだろう。現金も簡単に分かるところには残していない」とみる。
出資者の女性も出資金の返金については半ばあきらめているといい、「知識がないのに金を増やしたいという思いが芽生え、傲慢な状態だった」と自戒を込めて振り返った。
認知症になってくると、狩られる
長年のつき合いがあって信用している金融機関の担当者からすすめられ、商品をよく理解しないまま何百万という大金をリスクの高い金融商品に注ぎ込んでしまったりすることもあるようです。
認知症の場合、「認知機能が低下している」とはいえ、ある程度の判断力は残っているという方もたくさんいます。しかし、本人の意思決定を尊重するという理念だけで対応することが果たして正しいのか、周囲にとっても判断が難しい場面が続きます。
退職金が入ったら支店長に丁寧な対応をされる
https://president.jp/articles/-/83759給与振込口座の銀行の支店長から電話があり、支店の応接室に通され、丁重な扱いを受けたことですっかり舞い上がり、リスクの高い商品を購入してしまった。
「Bさんが投資したその商品は、結局株価の大幅下落によって資産価値は半減してしまいました。その後、相談しようと支店を訪れたら支店長はすでに異動していなくなっていたのです」