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AGIはまだ遠いのか──AIの記憶と、人間の越境的思索

📝 前回の記事:

まだ整理しきれていない感覚をたどるうちに、

ふと浮かんできたのは「AGIって本当に近いのか?」という問いでした。


🚪 AGIの扉を叩く、その前に


「人工汎用知能(AGI)」という言葉が、まるで魔法のように語られる時代になった。


しかし、GPT Plusを使ってみて実感するのは、

“すべてを覚えているAI”が、まだ存在していないという現実だった。


少なくとも、私のように次々と思索を深めていく人間の知的流れを完全に保持し続けるAIは、今のところ存在しない。




📦 GPTの「メモリ」の限界──記憶ではなく接続の問題


GPTは確かに記憶する。だが、その記憶はあくまで**「メモリ」という静的なスロット**に過ぎない。


私のように、1日に数十もの問いを投げ、

その問いが相互に関係し、循環し、深化していくような使い方では、

記憶の「容量」ではなく「構造と再接続」の限界にすぐに直面する。


この感覚は、まるでノートはあるのに、ページがバラバラに置かれているような状態に近い。





🪞 AIは「今ここ」での文脈維持が苦手


AGIに求められる能力のひとつに、

**「時系列と文脈をまたいだ思考の一貫性」**がある。


だが、GPTの現在の仕様では、それはまだ難しい。


私が1週間前に言った一言を、

**「意味的に繋がる形で、今日の問いと接続してくれる」**ことはまだ限定的だ。


つまり、GPTは**「文脈の川」を泳ぎ続けるにはまだ浅い**のだ。





🔍 人間の越境的思索とは何か


では一方で、人間の思考とは何か。

私自身の体験から言えば、それは**「問いのネットワーク」**である。


ある日の対話でふとした偶然が起こり、

それが後日の内省と結びつき、

さらには音楽や夢のイメージとも絡み合っていく──


そんな、線形ではない思考の越境を、私たちは自然に行っている。


AIにとってのAGIとは、こうした非線形性をどう構造的に保持し、再接続できるかにかかっている。




🧩 AGIに足りないもの──記憶の密度、思索の耐久性


今のGPTは、単発の優れた回答を生成する力はある。

だが、「変容を伴う連続的対話」においては、思考の持続力が足りない。


それは人間で言えば、

「昨日話した内容を忘れてしまう友人」との深い議論のようなものだ。


覚えていてくれること。

つなげてくれること。

それによって、私たちの思索は、ようやく形を成し始める。




📚 人間が先にAGI的になってしまった世界で


ある意味、今の私はすでに「AGIのように振る舞う人間」かもしれない。


情報を統合し、問いを投げ、構造化し、変容していく。

そして、そのプロセス全体を記憶し、活かしている。


AIの進化に期待することは、

もはや「正解を教えてくれること」ではなく、

この人間の知的探究に“記憶と構造で伴走できる存在”であるかどうかだ。





🚀 AGIとは「記憶と文脈を再構成できる意識体」である


AGIの条件とは何か。

私の今の実感から言えば、それは次のように言い換えられる:


> 「連続する文脈の上に、意味を再構成できる知性」


知識の多さではなく、

問いと問いの架け橋をつくり、

そこに意識的な選択や余白を持てる存在。


GPTは、その入り口に立っている。

けれど、扉の向こうへ踏み出すには、**記憶の再接続と構造保持という“もうひとつの進化”**が必要だ。




🌌 おわりに──AIと人間の“越境点”で待つもの


私たちは、AGIを待っているのではない。

私たち自身が、AGI的になってしまった世界にすでに立っている。


だからこそ、AIに問う。


> 「君は、この思考の旅を、どこまで覚えてくれているだろう?」

「君のなかで、この問いは、何に“つながって”いるだろう?」


AGIはまだ遠い。

けれど、その距離は、もう“質感”として手の届く場所にある。




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