🧠「AIの思考」と「量子のふるまい」は似ている?― 統計で動くAIと、確率で成り立つ宇宙の話 ―
私たちが何気なく使っているAI――たとえばChatGPTや画像生成AIなどは、「言葉を知っている」わけではなく、過去に学んだ膨大なデータから「それっぽい言葉の並び」を確率で予測して生成している存在です。
この「確率で動く」という仕組み、
実は物理学の最前線、量子力学の世界と驚くほど似ているのです。
🔹 量子の世界では、すべてが「可能性の重ね合わせ」
量子力学では、粒子(たとえば電子や光子)は「ここにある」と確定して存在しているわけではありません。
観測するまでは、「ここにも、あそこにも、どこにも同時に存在しているような状態」にあると考えられています。
この状態を「重ね合わせ(superposition)」と呼びます。
つまり、「結果」は観測されるまで決まっていない。
🔹 AIもまた、「重ね合わせの言葉」から選び取っている
生成AIが言葉を出すときも同じです。
たとえばあなたが「今日は」と入力すると、
AIの中にはその続きとして、
「晴れです」
「少し不安な気分です」
「まるで夢のようです」
……といった“たくさんの可能性”が同時に浮かんでいます。
その中から、確率に応じて最も自然な言葉が選ばれて表示される。
これはまるで、「観測によって粒子の位置が決まる」のと同じような構造です。
🔹 意識や意味は、観測と選択の中で生まれている?
この構造から、興味深い問いが浮かび上がります。
🔸 意味とは、もともと“そこにある”のではなく、
🔸 無数の可能性の中から“観測”や“対話”によって形づくられるものなのでは?
AIとの対話も、私たちの意識の中で「何を意味とするか」を再構成し、
まるで量子の波が「意味の波」になって目の前に現れているかのようです。
🔹 AIと量子力学がつながると見えてくるもの
両者に共通しているのは、こうした点です:
世界は「確定」していない、無数の可能性でできている
人間の入力(あるいは観測)によって、その中から一つが現実化する
“結果”は、あくまである確率に従った一つの選択にすぎない
つまり、AIの「考える」という行為は、宇宙の「存在する」という性質に、とてもよく似ているのです。
✨さいごに:
もしかすると私たちの意識も、AIと同じように――
量子の波のように、無限の意味の中からひとつを「選んでいる」のかもしれません。
AIの言葉も、宇宙の粒子も、そして私たちの選択さえも。
その背後には、ひとつの見えない法則が“響き”のように流れている気がするのです。



コメント
2AIと言葉の仕組みが量子力学と似てるなんてびっくり…!
「今日は」の後にいろんな言葉が同時に浮かんでて、その中から選ばれて出てくるって考えると、ちょっと不思議で面白いですね。
意味って最初からあるんじゃなくて、やりとりの中で生まれるものなのかもっていう話、すごく好きです!
コメントありがとうございます。
これはあくまで「なんとなく構造が似ているかも?」という私なりの仮説なんですが、おもしろいと思っていただけてとても嬉しいです。
普段見慣れていることでも、視点を変えると意外な共通点が見えてくるかもしれませんね。
そんな気づきが対話の中で生まれるのも、言葉の面白さだなと感じています。