【2025年版】太平洋フェリーでスターリンクは使えるのか?検証してみた。
仙台から名古屋まで太平洋フェリーで往復する事になり、船上でネットは使えるのか?と思い調べてみたところ、ソフトバンクが提供していた有料Wi-Fiサービスが2024年に終了して以降、ほぼインターネットには繋がらないと言う記事を何件かみかけました。
衛星インターネットサービスのスターリンク(Starlink)なら繋がるかもしれない。
そこで、スターリンクを持参して乗船してみる事にしました。
Starlink貸し出しは1日4,000円上!?
最近のスターリンクは僅か数千円から地上を移動して使えるプランがあり、アンテナ自体も小さく、省電力で動くものが出て大分身近になりました。
しかし「試してから買いたい!」と思い、レンタルサービスが無いか探してみました。
レンタルサービスは何社かありましたが、大体4泊5日で20,000円位のレンタルが多く、14,000円プラスすれば、本体が買えてしまう金額だったので普通に買う事にしました。
スターリンクの公式サイトから購入し、4日程で届きました。
都会の空は狭い!
東京都内の一階庭で電源を入れてみましたが、障害物が多いと言う判定でなかなかオンラインにならず…。
向きなどを調整し、ようやく衛星インターネットが使える様になりました。
できる限り空が開けている所で使う必要がありそうです。
太平洋フェリーきそ乗船
太平洋フェリーには仙台港から乗船しました。
仙台のフェリーターミナルは、小さな飛行場のようで、待合室とお土産物屋さんが一軒だけあり、出発時間前だけは待合室が乗船者で賑わっていました。
多分、宮城県民なら「鴎の玉子」の歌を歌えると思う。
乗船すると、館内は割と広めで設備も充実していました。
毎日使いましたw
スターリンク計測開始
館内の設備を一通り満喫した所で、早速スターリンクを繋げる準備をしました。
太平洋側に向いている窓にスターリンクを置き、向きを調整して接続を待ちます。
ワクワクしながら繋がるのを待ちましたが、「海上」という判定がされ、契約プランの変更を求められました。
どうやら、陸地で利用するプランと、海洋上で利用するプランは違うようです。
どのくらいの金額で海洋上でも利用可能か一応確認してみたところROAMなら「海洋モードが含まれます」とあるので、14,400円払えば使えそうです。
しかし、今月は大分使いすぎたので、課金はせず諦めることにしました。
微弱ながらdocomoの電波が入る状態だった為確認したところ。千葉でした。陸地からは25km-30km位離れているようです。
突如、快調に繋がり始めるスターリンク
翌朝は、前日に降っていた雨もすっかり止み、波も比較的落ち着いていました。地図を確認したところ浜松の近海で、昨日よりも陸に近い所を運航しているようです。
もしかしたら使えるかもと思いスターリンクを設置してみると…….
快調に繋がり始めた。
フェリー内でこの位出れば、普通に仕事ができますね。4時間ほどネットを使った作業が問題なくできました。快適快適。
室内でこの位なら外に出たらどの位の速度が出るのか?気になったので、甲板でも計測してみました。
手持ちで接続を試みる。
なかなか、良い結果になりました。
しかしスターリンクを手持ちしながらパソコン作業はできないので諦めて船内に戻りました。
余談ですが、太平洋フェリーの窓の下にはコンセントがあります。このコンセントを使えばバッテリーを使わなくていいので、なんてスターリンク思いの仕様!
一応、「道具眼日誌:古田-私的記録」の記事を参考にお薦めされていたバッテリーを購入して乗船しました。
甲板で使用する時はこのバッテリーが大活躍してくれました。
名古屋から仙台へは、スターリンクをフル活用
予定を早々に済ませ、太平洋フェリーに再乗船しました。
この日は、日中天気も良く夕方には綺麗な夕焼けが見れました。
このまま何事もなく出航かと思われましたが、まさかの主要機関(エンジン)の不具合….もしや名古屋から新幹線移動か?と一瞬焦りましたが、1時間30分後無事、仙台に向けて名古屋港を出航しました。
丁度、出航した時間はラウンジショーでTommy Jazz Trioの演奏を聴いていたのですが、床下からボボボボというエンジン音がしてきて、歓喜の声をあげてしまった。
Tommy Jazz Trioもノリノリで大歓声の元ラウンジショーは終了した。
伊勢湾内は、比較的キャリアの電波も通じるし、スターリンクは快調につながった。
昨日繋がらなかった、千葉県沖、福島県沖でもスターリンクはつながったGoogleMapで確認すると、明らかに陸地に近かった。
結局、茨城県沖は繋がらなかった
このまま快調に接続し続けられるか?と思われたが、茨城県沖はほぼ接続できないという結果になった。
千葉県と福島県いわきの先端をまっすぐ走ると、茨城県は少し凹んでいるので、どうしても陸地から遠くなってしまうのが原因の様でした。
風が穏やかなら、甲板で日向ぼっこしながらネットサーフィンも可能
翌日は波も風も穏やかで、船内に篭っているに飽きた方が、甲板に出て散歩をしていました。
私も甲板でランニングしてみましたが、バズーカーみたいなレンズの付いたカメラで、相馬沖の福島県の陸地を撮影していた方に、明らかに不審者と思われたので、すぐにやめました。
甲板にスターリンクを持ち出して、ネットサーフィンをしました。
仙台に着くまで、室内でも快調にインターネットにつながり続け、定刻通りに仙台港に到着しました。
スターリンクまとめ
スターリンクは向きと傾きに厳しい。フェリーは天候が悪いと上下の揺れが発生し、接続しにくくなる場合がある。※船のサイズにもよりそう。
比較的開けた場所に設置する必要がる。※ただし船上で外に出ると風が強いことがあるので固定しないと飛ばされてしまう。
私の感覚では陸地から25km離れてしまうと確実に海上の判定を受ける。一方陸地から15、20km程度なら接続ができる。
以上の事から、陸地から20km以内で波が荒れていない穏やかな日であれば、十分に使えるのでは無いかと思います。
しかし、そこまで頑張らなくても名古屋仙台間なら新幹線で4時間程度なので、新幹線移動をお勧めしたい。
今回、仙台から名古屋まで22時間ほどかかったが、新幹線では得られない、ゆったりとした時間が味わえた。
フェリーは、インターネットさえ繋がれば、快適な仕事スペースなのになぁと思った。
船のお部屋と食事
最後に、船のお部屋と食事写真も紹介します。
今回泊まったのは一等客室(インサイド)でした。
ちょっと狭いですが、船のお部屋としては十分広かったです。テレビはついていましたが、外部端子にhdmiは付いておらず、パソコンを繋げることはできませんでした。
太平洋フェリーは国内の三菱重工製ですが、転売を考えて設備は海外仕様になってるそうです。
「きそ」引退後の事も考えて作られているというのは良いですね。今年「きそ」は20歳なのであと10年以内には新造船に置き換わり、その頃には今の「きそ」は日本の海から出て外の広い海を走っているのかもしれないですね。
食事は朝昼晩全て食べ放題でした。
サラダは毎回新鮮でしたが、食事は冷凍やレトルト的なものばかりで飽きてしまいました。
ご当地メニューは手作りでしたが、全体的に塩分高めでした。(宮城県の男性は塩分取りすぎワースト1だからか?)フェリーだとほぼ体を動かさないので、味付けが濃く感じられました。ダシでしっかり味をつけて醤油や塩は控えめだと美味しかったなぁと思いました。
油麩はよく食べる味だったが、しょっぱかった。
餃子ラーメンは名古屋名物なのかな?タレがしょっぱくて、トロミがあって微妙な味だった。
調味料や食材など限られていたが、頑張ったらハンバーガーセットが作れた。
食事については、旅慣れている方はクーラーボックスを持ち込んで、自分で自炊(給湯とレンジはある)していたので、次回は私も持ち込もうかなと思いました。
スターリンクが使えるかテストしたいと言うのが目的でしたが、思った以上にフェリーの旅も楽しかったです。
次回は仙台から北海道の苫小牧に太平洋フェリーで行ってみようと思います。


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