外国人への生活保護のあり方が問われている。当初は「当分の間」認められた一時的な行政措置として保護の対象にはなったが、70年以上もその状態が続いているためだ。日本保守党の竹上裕子衆院議員(比例東海ブロック)は今月に入り政府に出した質問主意書で、こうした現行制度を廃止し、支援が必要な場合には外国人だけ別枠で支援すべきだと求めた。だが、政府側から13日に出された答弁書では事実上の無回答だった。
70年前の厚生省通知を根拠に
「外国人は年金などの納付率が低く、国会でも国民健康保険未払いが追及された。生活保護を受ける外国人の子供たちへの支援など、教育現場も大変だ」
竹上氏は語った。
1950年に制定された生活保護法は、受給対象を「生活に困窮する『国民』」に限る。だが、54年に厚生省社会局長(当時)の名前で出された「生活に困窮する外国人に対する生活保護の措置について」という通知を根拠に、あくまで国の政策(いわば行政サービス)として生活に困窮する外国人にも生活保護費が支給されている。
本来ならば外国人が所属する本国が生存権を保障すべきだが、日本では法的根拠がないまま人道的な観点から外国人も受給し、その額は拡大の一途をたどる。
こうした実態に、竹上氏は憤った。質問主意書のなかで「外国人から保護申請があれば地方自治体はその外国人が所属する領事館に、支援の可否を確認すべきだ」とただした。
これに対し、政府は答弁書で、こうした自治体からの照会件数などを「把握していない」と回答した。
「戦後」は終わっていない
竹上氏はまた、前出の通知で「当分の間」とされた措置に一定の期限を設け、前出の通知を見直すべきだとも迫った。
これに対し、政府は答弁書で「当分の間」とは「具体的に特定の期間を想定しているものではなく、見直す状況にはない」と回答した。実態調査についても「地方公共団体に膨大な負担となることが見込まれることなどを踏まえ、慎重な検討が必要だ」と答えた。
竹上氏は主意書のなかで「保護が必要ならば別途、外国人向けには期限付きの生活困窮者対策を行うべきだ」と、たたみかけていたが、政府は「考えていない」と答えた。
生活保護を申請した外国人に預貯金額や本国にいる家族の扶養状況を聞き出し、海外口座への送金状況を把握することについても、政府は慎重だ。答弁書では「個別判断で、一概に答えるのは困難」と答えた。
竹上氏は一連の政府側の回答について「外国人は日本の産業の支え手でもあり、排除するわけではないが、政府はより厳密に対処すべきだ」と指摘し、続けた。
「しかも、『当分の間』が今なお続いている。『戦後』は終わっていない」
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