ウィシュマさんの悲劇を忘れない… 9月14日に事件や裁判ふりかえる報告会 「外国人への人権侵害やめて」

2025年9月11日 14時00分 有料会員限定記事
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 名古屋出入国在留管理局の施設で2021年3月にスリランカ人のウィシュマ・サンダマリさん=当時(33)=が死亡した。この事件について、遺族らは9月14日に東京都内で、事件やこれまでの裁判の経緯について報告会を開く。
 ウィシュマさんの死亡についての国の責任を問うだけでなく、重要な証拠となるものの開示も強く求める予定だ。

◆「仮放免に向けた誇張やアピール」と適切に対応せず

 ウィシュマさんは2017年に「留学」の在留資格で来日。しかし、交際相手の暴力などを理由に日本語学校に通えなくなり、除籍され、在留資格を失い2020年8月に入管に収容された。

ウィシュマ・サンダマリさん(遺族提供)

 しかし、2021年1月以降、施設内で嘔吐(おうと)などの症状を訴え、3月6日に死亡した。職員らは、苦しむウィシュマさんを「(一時的に収容を解く)仮放免に向けた誇張やアピール」と受け止めて適切に対応せず、アメリカ政府も人権報告書で問題視した。
 当時の入管幹部らは刑事事件としては不起訴となったが、遺族は国に損害賠償を求めて名古屋地裁に提訴し係争中。「適切な医療措置が受けられなかった」などと主張している。

◆ほとんど非開示「遺族が見られないのはおかしい」

 また、収容中のウィシュマさんの様子を撮影した監視カメラの映像は295時間分あるが、国が名古屋地裁の勧告に応じて開示したのは5時間分だけ。

名古屋地裁での審理後、ウィシュマさんの遺影の横で記者会見する妹のポールニマさん=2023年7月12日、名古屋市で(沢田将人撮影)

 遺族は2025年2月に個人情報の開示を請求したが、国は3月に、残る290時間分をすべて非開示とした。理由はこうだ。...

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