PLCでのJOG操作とインターロック対策について
JOG操作にインターロックを設けない理由
•理由: JOG操作は、位置確認や微調整を行うために必須の機能です。調整時にティーチングペンダントを毎回接続するのは手間がかかるため、作業効率を優先してインターロックを設けない場合があります。
•対策:
① 操作可能者を資格を持つ作業者に限定する。
② JOG操作中は画面に「インターロック無効中」と表示し、注意を促す。
③ 取扱説明書に「JOG操作時はインターロックが無効」と明記する。
④ JOG操作の速度を100mm/s以下に制限し、安全に停止可能な速度とする。
•具体例: 部品の位置を微調整するためにX軸を動かす場合、資格のある作業者が操作可能で、画面には「インターロック無効中」と表示される。
軸が動く範囲を守るための対策
•理由: 軸が動ける範囲を超えると、設備や作業者に危険を及ぼす可能性があるため。
•対策: 各軸の可動範囲をPLCで設定し、範囲外に達しそうな場合にはアラームを発報する。
•具体例: Z軸が動きすぎてストロークを超えそうなとき、「ストローク範囲超過アラーム」が鳴り、機械が自動で停止する。
エリア内での安全を確保するための対策
•理由: 回転や移動中の軸が他の機構や作業者と干渉することを防ぐため。
•対策
① 安全位置を確認するためにハードセンサを設置する。
② ハードセンサが設置できない場合、エリアマップで現在位置を監視し、インターロック条件を設定する。
•具体例: 旋回軸が他の部分にぶつからないようにリミットスイッチを設置し、範囲外では動かないようにする。
座標設定ミスを防ぐための対策
•理由: 座標設定のミスが機械の誤動作や部品の破損につながるため。
•対策: 機械を熟知し、設定値の意味を理解した作業者が座標を登録する。
•具体例: 搬入位置を登録する際、参考図を確認しながら作業者が手動で数値を入力する。
ワークを安全に移動・保持するための対策
•理由: ワークを危険な場所で離してしまうと、設備やワークが破損する恐れがあるため。
•対策: ワークを保持している間は、安全な場所でしかリリースしない。
•具体例: ワークを吸着ハンドで持ち運ぶ際、コンベア上で「リリース可能位置センサ」が確認した場合にのみリリースする。
ワークの重ね置きを防ぐための対策
•理由: 重ね置きミスが発生すると、ライン停止や品質問題を引き起こすため。
• 対策: 搬入・取出し・搬送ポイントごとにワーク検出センサーを設置し、実際の状況を正確に把握する。
•具体例: 吸着ハンドがワークを取った際、センサーで「ワークを正しく検出」と確認してから次の動作に進む。
これらの対策を実施することで、作業効率を向上させながら安全性も確保できます！
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