アルピニスト野口健氏が11日までに自身のX(旧ツイッター)を更新。ネパールで政府のSNS規制を発端として発生した抗議デモに言及した。

ヒマラヤ登山中の野口氏は「首相や閣僚の自宅もみな燃やされたとシェルパ達が話している。国家転覆の危機にあると」と、現地の様子を報告。「ネパールはこれまでも何度か大きな危機がありましたが、今回はあのマオイストとの内戦よりも深刻だろう。エベレスト街道の玄関口であるルクラ村でもちょっとしたデモのようなものがあったとも。ただ、みな、大混乱しているので、何が本当なのかは分かりませんが。テント泊をしていたこの数日間でこんな事になっていたとは」と記した。

さらに「これはもはやデモではない。暴徒化した犯罪行為。自分らが選挙によって選んだ政治家達だ。納得できないのであれば次の選挙で落とせばいい。ネパールは発展途上国とはいえ法治国家。デモにもルールがある。施設や自宅を放火し大臣らを公開リンチするのはデモではない」と苦言を呈し「ネパールの国際的なイメージは地に落ちたように思う。第二の故郷と感じてきただけに残念だ。これから観光シーズンを迎えるネパールだが、訪れる観光客は激減するだろう。高級ホテルまで焼き討ちにあう。暴徒化した群衆は恐ろしい」と悲痛の心境をつづった。

さらに、カトマンズ在住の長年の知り合いというジャーナリストのウェブ記事を紹介。「フェイクニュースがあまりに多く何が本当で嘘なのか。メディアの誤報も相次いでいるようです」とした。

海外報道などによると、8日に外出禁止令を無視した若者ら1万人以上が集結。一部の参加者が暴徒化し、議会や最高裁など首都カトマンズ中枢にある議会庁舎やオリ首相宅への放火などが相次いだ。デモによる死者は30人、負傷者は1000人に達したとも伝えられている。政府はSNS禁止令を9日に撤回し、オリ首相は辞任した。