高分子創発機能科学研究室
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高分子創発機能科学研究室

群馬大学 大学院理工学府分子科学部門/材料科学プログラム

担当教員:浅川 直紀, 福田 國統
Naoki ASAKAWA and Kunito FUKUDA, EMERGENT FUNCTIONAL POLYMER SCIENCE LAB., DIVISION OF MOLECULAR SCIENCE, GRADUATE SCHOOL OF SCIENCE AND TECHNOLOGY, GUNMA UNIVERSITY
Contents:

研究室見学を希望の方

教員の浅川(email:asakawa[at]gunma-u.ac.jp) まで電子メールでご連絡下さい。

高分子創発機能科学研究室へようこそ

 天然物を原料とするバイオベースポリマーや機能性高分子の分子運動を積極的に用いた有機エレクトロニクスデバイスの開発を行っています。さらに、磁気共鳴を用いた高分子の構造や分子運動の評価法の開発も行っています。
高分子のゆらぎを用いた生体模倣エレクトロ二クス
Fig.1 生体模倣エレクトロニクスデバイス
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 近年のデジタル技術の進歩は目覚ましく、2025年には人類の使う消費電力の約20-40%を情報処理が占めると予測されています。一方、従来型のコンピュータとは異なり、動物はその中枢神経系や感覚神経系において、超低消費電力の情報処理を実現しています。この動物の驚くべき情報処理では、生体システムは、環境に存在する雑音といったノイズを遮断するのではなく、むしろ積極的に利用しています。この生体型のセンサや情報処理システムを人工的に作ることができたら、情報処理による消費電力を大幅に低減できると期待されます。
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逆転の発想による新しい高分子エレクトロニクスの創成
Fig.2 シナプス模倣デバイスと周波数可変電流検出磁気共鳴装置
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 これまで、有機エレクトロニクスデバイスは、シリコン半導体や酸化物半導体や化合物半導体を用いた無機半導体デバイスに比べて性能や耐久性等に問題があり、実用化に至らないケースが多々ありました。問題の多くは、有機・高分子物質のダイナミックな性質に起因しています。当研究室では、有機・高分子物質のダイナミックな個性をむしろ積極的に利用する立場をとってデバイス開発に生かそうとしています。このような戦略は、生物も永い進化の過程の中で獲得しています。
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高分子ニューロモルフィックデバイスによるハードウェア人工知能の実現
Fig.3 物質・材料に基盤を置いたニューロモルフィックデバイスの研究開発
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 現在、ニューロンに見立てたいくつかのデバイス素子を繋げることによりその電気信号の時空間パターンを調べる研究を行なっています。素子数をもっと増やした超並列センサによって複雑な環境センシングを時空間パターンによって検出し、処理する知的人工物を創成していきたいと考えています(Fig.3)。このようなニューロモルフィックデバイスの研究開発を一緒に行なっていく企業との共同研究開発も必要と考えています。そのようなハードウェア版人工知能が、ヒトや社会といった複雑系でのセンシングや意思決定に利用される未来社会の実現を期待しています。
バーチャル研究室 + リモート実験
Fig.4 Teemycoによるバーチャル研究室.
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Fig.5 研究室での計測実験は全てリモートで行うことができるようにしました.
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 COVID-19によるコロナ禍の中で、できるだけ研究活動を円滑に推進するために、研究室でのミーティング・ディスカッションはTeemycoを用いて行なっています。また、情報共有はNotionを用いています。現在は、コロナ禍前の状態に戻しています。

News

2025
Aug-28-2025:河端さんの論文がMagn.Reson.Chem.にアクセプトされました。
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2019

Research Projects

THRESHOLD UNIT GROUP
 ニューロンの電気特性を模倣した閾値素子をパイ共役系高分子物質の非線形電気伝導特性を用いて実現します。特に、高分子物質の相転移といった非線形分岐現象を利用したノイズ発生に注目しています。
SYNAPSE MIMICKING GROUP
 神経シナプスを模倣した高分子電界効果トランジスタの開発を行っています。特に、一方向信号伝達性や履歴特性やノイズ発生に注目し、素子集団の創発的協調動作の実現を目指しています。
BIO-BASED GROUP
 微視的スケールの不安定性を巨視的スケールで利用するための自己組織化プロセスの開発を、特にバイオベースポリマーを用いて行っています。このプロセスをノイズ発生といった確率的電子デバイス素子の実現に役立てます。
MAGNETIC RESONANCE GROUP
 高分子エレクトロニクスデバイスのスピン依存過程を電流検出磁気共鳴法によって明らかにしています。また、磁気共鳴現象をデバイス駆動原理としたスピンシナプスデバイスの創製も行っています。さらに、磁気共鳴イメージングの手法開発も行っています。

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