大野知事ら 税源の偏りの是正などを求め要望書提出

 大野知事は29日、千葉県の熊谷俊人知事、神奈川県の黒岩祐治知事と共に財務省と総務省を訪れ、地方一般財源の確保や税源の偏りの是正などを求める要望書を手渡しました。

 3県の知事が要望書を手渡したのは、村上誠一郎総務大臣と横山信一財務副大臣の合わせて2人です。

 要望書では、納付税額の多い大企業が東京都に事業所を置く傾向が強いことなどを背景に、東京都への税収の集中がより一層進む中、東京都がこども政策をはじめとしたさまざまな施策を打ち出すなど、東京都と周辺自治体の地域間格差が見過ごせない水準まで拡大しているとしています。

 こうした状況を踏まえ、地域の実情に沿った行政サービスを担うために必要な地方一般財源を確保することや、地方公共団体間の税収の偏りなどの原因や課題を分析し、税源の偏りが小さい地方税体系の構築に向けた措置を国に求めています。

 その後の取材で熊谷知事らは「去年5月にも総務省に要望書を提出し、課題意識の共有は確実に図られてきている」とした一方で具体的な取り組みは行われていないとして、「偏在の是正ができるようしっかりと訴えたい」と話しました。

7月の有効求人倍率 1.02倍 前月から横ばい

 ことし7月の県内の有効求人倍率は1.02倍で前の月から横ばいになりました。

 埼玉労働局によりますと、ことし7月の有効求職者数は8万8127人で、前の月から0.1パーセント増えました。

 また、有効求人数は8万9994人で、前の月より0.7パーセント増えました。

 この結果、仕事を求める人1人に対して何人の求人があるかを示す有効求人倍率は1.02倍で、前の月から横ばいになりました。

 現在の雇用情勢について、埼玉労働局は「求職者が引き続き高水準にあるが求人が求職を上回って推移しており緩やかな持ち直しの動きが感じられる」としています。

 一方で「一部求人の動きに足踏みがみられ、物価上昇などが雇用に与える影響に注意する必要がある」と指摘しています。

久喜市 解体工事中の公共施設で消防訓練

 解体工事中の公共施設を有効活用し、消防職員の技術向上を図るための消防活動訓練が久喜市内で行われました。

 訓練は、解体工事中の建物を有効活用し、大規模災害の発生時に建物が倒壊した際、救助活動の対応能力を身につけてもらうことが狙いです。

 訓練では、倒壊した建物全体の状況確認や、建物の各階で救助が必要な人を見つけ出すドローン捜索をしました。

 また、エンジンカッターを使って、コンクリートを破壊し隊員の進入路などを確保するブリーチングなどを実施しました。

 最後に、引き上げて救出する引揚救助が行われました。

 参加した隊員たちは、万が一の事態に備えて真剣に訓練に臨んでいました。

「性の多様性に関するシンポジウム」開催

 県内の企業や市町村、教育現場などで性の多様性に配慮した取り組みをさらに進めてもらいたいとさいたま市で「性の多様性に関するシンポジウム」が開かれました。

 シンポジウムには、市町村職員や、小学校教員、大学職員、そして県内企業の社員などおよそ50人が参加しました。

はじめに、横内ゆり県民生活部長が「県では、性の多様性を尊重した社会を実現するため・理解の増進・相談体制の充実・暮らしやすい環境づくりを3本柱として取り組みを進めています。」としたうえで、「シンポジウムを有識者から話を聞くとともに、参加者同士の情報交換の場にしていただけたら」と挨拶しました。  

 次に、性の多様性について会社代表や、大学教授など有識者4人が性的マイノリティの暮らしやすい街作りをテーマにパネルディスカッションを行いました。

 ディスカッションでは、研修や目に触れる機会を増やすことで性の多様性について多くの人が知る機会を増やすことが大切などといった話が出ました。

 その後行われたワークショップでは参加者が少人数に分かれてそれぞれの会社で行っている性の多様性を含むダイバーシティ推進の取り組みなどについて話し合いました。

川口市立前川小学校 校内の池の水全部抜く清掃

 川口市の小学校で29日、校内にある池の水を全て抜く清掃が児童やその保護者、教職員などよって行われました。

 川口市立前川小学校では、生き物と触れあう機会が減っている子どもたちに、実際に見たり触ったりする体験をしてもらいたいと今回、校内にある池の水を全て抜く大規模な清掃を行いました。

 20年以上ぶりに行う今回の清掃には、夏休み中の児童やその保護者、教職員などおよそ35人が参加しました。

 参加者は、バケツなどを使って水を抜きながら網などで、池の中にいたカメや金魚などをすくって保護していきます。

 児童らは生き物を捕まえたり、捕まえた生き物を観察したりしていました。

 この後、池を清掃し、改めて水を張り、保護した生き物を戻したうえで、池の生き物を紹介する立て看板を設置したり、理科の授業などに池を活用したりする予定ということです。


さいたま市 関東大震災パネル展

 甚大な被害が発生した関東大震災。過去の惨禍を知ることで震災について考えてほしいと関東大震災に関連したパネルの展示がさいたま市の浦和コミュニティセンターで行われています。

 会場では、関東大震災の被害状況を伝えるパネルや震災に関する当時の新聞など貴重な資料が展示されています。

 関東大震災で県内で亡くなった人は200人以上で、8000軒以上の住宅が全壊または半壊したと記録されています。

 展示の中には、震災直後に、県内で発生した朝鮮人虐殺の記録や、24歳の若さで自警団によって虐殺された姜大興さんを紹介するパネルも展示されています。

 さらに、おととし震災から100年の節目を迎えたことを受け東京朝鮮中高級学校美術部の生徒が朝鮮人の100年を振り返り、絵画や立体作品などを通して虐殺の歴史を忘れてはいけないと呼びかける作品のパネルが展示されています。

 関東大震災パネル展は今月31日までさいたま市の浦和コミュニティセンターで開かれています。