昨日お伝えした「起動→起動中→完了」の3ステップ設計。
この構成には、想像以上に多くのメリットがあります。
一つのアクションに対して細かくステップを分けて設計する。
これはただの作法ではなく、実務上さまざまなメリットを生む設計思想です。
たとえば、そこに「歩進機能」を加えれば、立ち上げ時のチェックも段階的に行えます。
回路を1行ずつモニタしながら進めることで、原因不明の挙動や不具合の見逃しを未然に防ぐことができます。
特に、設備開発の現場は“やることが多すぎる”のが常です。
同時並行で複数の要件を追いながら、仕様変更や納期のプレッシャーにも晒されている。
そういった環境で、ソフトが一気に流れてしまうような構造をしていると、不具合を見逃すリスクが非常に高くなります。
だからこそ、あえて「時間を止める」ようなイメージで、
一つひとつの処理を明示し、確認し、刈り取っていく。
不具合が起きたときに「どこで止まったか」が一発でわかり、調査や改修のスピードが格段に変わります。
ソフトというのは、本来なら一瞬で流れてしまうものです。
その一瞬を“見送る”のではなく、確実に目を留め、制御できる状態を設計段階で作っておくこと。
それが本当の意味での、効率の良いソフト設計であり、プロの仕事だと思います。
ですので、「動作をできるだけ細かく分けて構成する」ということの重要性、
少しでも伝われば嬉しく思います!
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