見舞金提示巡り学校側が謝罪 青森中2自殺
青森市立浪岡中学2年の葛西りまさん(13)が8月にいじめ被害を訴えて自殺した問題で、学校側は8日までに、遺族に対して当初、通学途中の事故として、学校内でのいじめで亡くなった場合の見舞金の半額に当たる1400万円を提示したことを謝罪した。
斎藤実校長は市教育委員会の担当者と7日夕、りまさんの父剛さん(38)宅を訪れ「(見舞金の)知識がなく、誤解を与えてしまった。申し訳ない」と謝罪。剛さんは謝罪を受け入れた一方、「そもそも亡くなってすぐに見舞金の説明に来ることに憤りを感じる。問題を早く済ませたかったのではないか」と話した。
斎藤校長や遺族によると、9月、斎藤校長が遺族に学校の管理下での死亡時に見舞金が支払われる災害共済給付制度について説明した際、学校内でのいじめが原因で死亡したと認められれば2800万円が支払われる可能性があるにもかかわらず、通学中の死亡事故として1400万円だと説明していた。
学校は、いじめの事実関係を調べている市教委の「いじめ防止対策審議会」が結論を出すまで、同制度に基づく見舞金の申請は見送る方針。
遺族は10月、いじめの根絶を願い、りまさんの実名と写真を公表した。〔共同〕