ホームランボールを“強奪”された誕生日の少年にマーリンズとフィリーズが心温まる対応 ファンも感激
◇ナ・リーグ フィリーズ9―3マーリンズ(2025年9月5日 マイアミ) マーリンズの本拠ローンデポ・パークで5日(日本時間6日)に行われたマーリンズ―フィリーズ戦で、両軍がホームランボールを“強奪”された誕生日の少年に心温まる粋なサプライズプレゼントを行った。 【写真あり】マーリンズの球団スタッフからグッズを受け取る少年 試合はフィリーズが4本塁打を含む16安打で9得点を奪って快勝。トラブルが起きたのが4回にフィリーズ・ベーダーが左翼席へ15号ソロを放った時だった。左翼席で弾んだホームランボールは多くのフィリーズファンが陣取る座席の下に転がり込み、男性と女性の2人による争奪戦に。下段側にいた男性が上段側からボールを拾おうとした女性よりも先にボールをつかみ、家族が待つ座席に戻って子供にボールをプレゼントした。 しかし、ボールを手にできなかった女性がこれに激怒。男性の元に歩み寄って「あなたが私からボールを奪った。ボールは私の手の中にあった」と大声を上げて主張する様子がSNS上で拡散された。男性はまさかの行動に驚いた表情を見せたが、事を荒立てない大人の対応を決断。子供のグラブに入っていたボールを女性に泣く泣く渡す様子が試合中継にも映し出された。周囲の一部ファンは大人げない女性の行動にブーイングしたほどだった。 これにまず素早く反応したのが、マーリンズ側だった。女性の球団スタッフが最初にボールをゲットした男性家族の元に歩み寄ると、ホームランボールを“強奪”されたフィリーズファンの子供にグッズ一式が入った袋をプレゼントするサプライズを行った。この少年はこの日が誕生日とあり、女性スタッフが「ごめんね。大丈夫だった?ハッピーバースデイ!」と告げて少年にグッズを手渡した。このホーム球団の粋な対応に周囲のフィリーズファンからは大きな拍手が沸き起こった。 少年家族へのサプライズはこれだけでは終わらなかった。フィリーズ側は本塁打を放ったベーダーが、試合後にこの家族を球場内へ招待。少年にサイン入りバットをプレゼントし、フィリーズの公式Xは少年がベーダーと対面してバットを受け取る写真を公開し「ベーダーからのサイン入りバットを持って帰宅」と投稿した。 この両球団の心温まる対応に、SNS上でファンは「一流の振る舞いだ」「よくやった、マーリンズ」「球団が状況を正そうとしてくれたのはいいこと」「最終的にこの子は素晴らしい夜を過ごした」などと感激の声が相次いだ。