吉行和子さん死去 映画撮影地で惜しむ声 広島 大崎上島町
俳優でエッセイストの吉行和子さんが今月2日、肺炎のため90歳で亡くなり、吉行さんが出演した映画の撮影が行われた広島県大崎上島町では、惜しむ声が聞かれました。
吉行さんは、日本アカデミー賞の優秀主演女優賞を受賞した山田洋次監督の映画「東京家族」や、同じ山田監督の映画「家族はつらいよ」シリーズの撮影などで、たびたび大崎上島町を訪れています。
島に住む自営業の藤原啓志さんは映画のロケ地を提供するなど撮影に協力し、間近で吉行さんの演技を見学したということです。
藤原さんは、「亡くなったということをけさニュースで知ってびっくりしました。映画の撮影の時には、島の人になりきって複雑な心情を表現していてすごいと思いました」と振り返りました。
また、吉行さんと食事をともにしたこともあるということで、「気さくに話しかけてくれて、母や祖母のように身近に感じられる雰囲気の方でした。長く大崎上島に関わってくださっていたのですごく残念な気持ちです。」と話していました。
【吉行さんが撮影で宿泊 大崎上島町にあるホテルの社長は】
亡くなった吉行和子さんが映画の撮影で宿泊していた大崎上島町にあるホテルの社長、村上和夫さんは「元気でいらっしゃると思っていたのでびっくりしました。宿泊された際、ゆっくりされましたかと聞いたら、お腹いっぱいできょう食べないでもいいくらいですよと話してくれて、すごくおっとりして気さくでいい方でした。もう一度会って吉行さんが大好きな魚料理を食べていただきたかったので非常に残念です」と、目頭を押さえながら話していました。