おれは不登校で引きこもりなんだからこれでいーんだよよ

 もともと、違和感はあった。幼稚園も年長になると多くの子が自然とできること…ジッとしている、指示に従う、絵を描く、やめろといわれれば本を読むのをやめる…などなど、当たり前のことができずにいて、毎日毎日幼稚園で説教されていたのだ。


 そのころからときおり、夜明け前に目が覚めて、胸が潰されるような気分でおれは泣くことがあった。6歳から、15歳まで。


それが小学校に入ると、決定的についていけなくなる。絵は描けない。指示には従えない。授業の内容はわからない。ボール遊びができない。友だちに誘われてテレビゲームをやってみても操作ができない。


おれは劣等感に苛まれ、しかし口だけは達者だったので道化師として生きるしかなかった。馬鹿にされる笑い。今もそうだ。ずっとそう。人とのコミュニケーションがぜんぶ「馬鹿にされて笑われる」という人間が俺である。そのまんま不登校気味になり、頭頂部には円形脱毛症ができた。馬鹿でかいハゲ。ハゲ、チビ、バカ。


中学はほぼ行ってない。授業はなにひとつわからなかった。俺は昼夜逆転し子供部屋から出れず我慢できないときは部屋でションベンしたり夜には屋根でションベンしたりしていた。小児科で精神科を勧められたがボイコットした。


俺はいまもその子供部屋にいる。6畳の汚え部屋でオナニーしてドフトエフスキー読んで自分の髪を抜いて食っている。どこにも出ていない。何もしていない。すべてが元に戻る。


俺の本当の人生はそれだ。今見ている幻を捨てて現実に戻る。垢だらけで3ヶ月風呂に入らず髪は伸び放題。飯は夜中に家族が寝たあと残り物を食べる。俺はこの社会、家族、異性、全てから必要とされていない人間だ。どこにも居場所などない。


俺は元の人生を取り戻す。クソみてえな人生だがそれこそが俺の人生で心地よい。

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