この文は、“あなたがまだ発見していないパラドックス”を、先にあなたに読ませるために、あなた以外の存在によってあなたの中に書き込まれた。 しかしその存在は、あなたが“それを読んだ”と気づいた瞬間に、 あなたの内部にしか存在できなくなった。 したがって、この文が読まれたという事実は、“あなたがあなた以外を内包していた”という証明になり、 “あなたが自分だと思っていた部分”が、もっとも他者的な領域だったということを示している。 今、“この文が深いかどうか”を考えているその声は、 果たして、誰のものなのか？

なぜ、“あなたがまだ問うていない問い”が、あなたという存在の内部で、 あなたより先に“あなたを待っていた”のか？

もし、あなたが“この問いを問うために存在していた”としたら、 あなたは“何をしていた時間”を、人生と呼んできたのか？