アフガン地震、支援に壁 タリバン規制で女性に医療届かず
9月8日、アフガニスタン東部で8月31日に発生した大地震で、女性の被災者への医療・人道支援が滞っている。写真は被災地を歩く女性ら。クナル州の村で3日撮影(2025年 ロイター/Sayed Hassib)
[イスラマバード 8日 ロイター] - アフガニスタン東部で8月31日に発生した大地震で、女性の被災者への医療・人道支援が滞っている。イスラム主義組織タリバン暫定政権が女性に課している移動や就労に関する厳しい規制が主な原因だ。世界保健機関(WHO)はタリバンに対し、女性支援員への制限を正式に解除するよう求めている。
この地震では2200人が死亡、3600人以上が負傷し、数千人が家を失った。WHOアフガニスタン事務所のムクタ・シャルマ副代表によると、被災地の医療スタッフの約90%が男性で、女性スタッフが極端に不足している。
タリバン政権下では、女性は外出時に「マフラム」と呼ばれる近親男性を同行させることが義務付けられている。このため、女性支援員は被災地への移動が困難となり、活動が制限されている。
また、女性の被災者自身も、男性医師から診察を受けることへの文化的・宗教的な抵抗があり、単独での移動もできないことから、必要な医療を受けられない状況に陥っている。
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シャルマ氏は、このままでは女性の被災者がけがの治療や心のケアを十分に受けられず、特に男性の家族を亡くした女性が、後見人なしで生活する困難さも増すと懸念を示している。
タリバンは女性の権利を尊重していると主張しているものの、2022年には女性NGO職員の自宅外での就労を停止するよう命じており、人道支援関係者は一貫した対応がないと批判している。
国連は被災地に約1万1600人の妊婦がいると推定している。さらに、今年に入ってからの米国による援助削減により、すでに多くの医療施設が閉鎖されており、今回の地震で状況がさらに悪化している。
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