懲戒免職の処分を受けたのは、佐賀県警察本部の科学捜査研究所に所属する40代の職員です。
警察によりますと、2017年6月から去年10月までのおよそ7年間にこの職員が担当したDNA鑑定について、
▽未実施の鑑定を実施したかのように装ってうその報告をしたほか
▽鑑定に必要な資料を紛失したにもかかわらず、別の資料を使って偽造した
などとして、あわせて130件の不適切な対応が確認されたということです。
この中には、殺人未遂事件や薬物事件、それにストーカー事件などの事件捜査の証拠として使われたものも含まれているということで、警察はこの職員を8日付けで懲戒免職にしました。
このうち、13件の不適切な対応については、虚偽有印公文書作成や証拠隠滅などの疑いで書類送検しました。
警察によりますと、調べに対し「仕事ぶりをよく見せるためだった。仕事が遅いと思われたくなかった」などと容疑を認めているということです。
警察はこの職員について40代と発表し、具体的な年齢については明らかにしていません。
佐賀県警察本部の井上利彦首席監察官は、きょうの会見で「県民のみなさまに深くおわびします」と謝罪した上で、これまでの調査を踏まえ、裁判への影響はないという認識を示しました。
佐賀県警の科捜研職員 未実施のDNA鑑定 実施を装う 懲戒免職
佐賀県警察本部の科学捜査研究所に所属する40代の職員が、未実施のDNA鑑定を実施したかのように装ってうその報告をしていたなどとして、警察は8日、この職員を証拠隠滅などの疑いで書類送検し、懲戒免職にしました。
専門家「組織全体で意識が低かったのではないか」
刑事訴訟法が専門の九州大学大学院法学研究院の田淵浩二教授は「DNA鑑定は捜査において重要な証拠だと認められているからこそ、正確性が求められる」としたうえで、「7年という期間にわたって不適切な対応が続いていたというのは聞いたことがない。組織全体で鑑定の信頼性を高めないといけないという意識が低かったのではないか」と指摘し、組織を挙げて再発防止に取り組む必要性を強調しました。
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