【読者による文学賞スピンオフ】選考理由06
【こころの平和賞】
『水車小屋のネネ』津村記久子 著 選考担当 あすなろさん
【選考理由】
物語の発端は18歳と8歳の姉妹が毒親から逃れて二人で暮らし始めるところなのだが、その受け入れ先となった蕎麦屋の夫婦をはじめとして、姉妹の周囲の人々が二人に注ぐ親切な心がまるで自分のことのように嬉しく思えて心が暖かくなる。
姉妹が成長するにつれ、彼女たち自身も周囲の人にその恩を返すかのようにふるまい、優しさが伝播していく。
そして物語の中心にはいつも「言葉を話す鳥」のネネがいる。
このネネのユニークさは格別だ。
本書を手に取って是非味わってみてほしい。