Q50) Q49のA is to B what C is to Dは関係代名詞のwhatを使った慣用表現でしたが、What with A and what with B「AやらBやらで」という慣用表現も関係代名詞のwhatを使っていますよね。この構文はどうやって説明できるのでしょうか?
A)この構文はジーニアス英和辞典第4版では、副詞のwhatに分類され、次のように書いてあります。
▼what with and (what with)B_ 《略式》[通例文頭で] AやらBやらで《◆(1) A, Bは名詞・動名詞. (2)通例よくない事態の原因を導く》(because of A and B)∥what with one thing and another あれやこれやで/What with the heat and humidity, I could not sleep well. 暑いやらむしむしするやらで熟睡できなかった.
この副詞のwhatについては、「英米語用法辞典」(井上義昌編)(開拓社)の、1211ページのWhat with...and [what with]に詳しい解説があります。
What with...and [what with]; What by...and [what by]…やら、…やらで
この形式のwhatはpartlyの意味の副詞である。そしてwithの方は原因や理由を表し、byのほうは手段や方法を示す区別があるが訳語には変わりがない。
(中略)
what with ...などのwhatは現在では普通partlyの意味の副詞的用法とされているが、また複合関係詞と見る学者もある。OEDにはこの副詞的対格(Adverbial Accusative)の代名詞を副詞的(Adverbial)または接続詞的(Conjunctive)としているが、「しばしば、ことに古い時代の例ではsomeを意味する不定代名詞として解釈してよい」と付記してある。要するに歴史的には不定代名詞の副詞的対格であるが、現在では副詞的用法とみるのがふつうである。
さて、副詞的対格とは何でしょうか?Adverbial Accusativeは「英語語法活用大辞典」(渡辺登士編)(大修館書店)にAdverbial objectiveと同じと書いてあり、同辞典の21ページAdverbial objective(副詞的目的格)にこう説明があります。
副詞的に機能する名詞類・名詞語群。
(a)時: What time does your train leave?
(b)場所、方向: You may go anywhere you like.
(c)数量、程度: You've been married eight years.
(d)方法、状態: The pit worked three shifts.
上記の例文(a)~(d)の下線部は、品詞は名詞または代名詞ですが、文中では副詞の働きをしていますね。これが副詞的対格です。What with A and what with Bのwhatはsome「いくらか」の意味の代名詞が副詞的に「いくぶん」の意味で使われていたのです。それでこの構文は「いくぶんはAのせいで、またいくぶんはBのせいで」となったのです。
(追記)「英語語法大事典・第4集」(大修館書店)の846ページの 2. A is to B what C is to Dに詳しい説明があるのを発見しました。ぜひ参照してください。
- 英米語用法辞典/(株)開拓社
- ¥3,975
- Amazon.co.jp
- 英語語法活用大辞典/大修館書店
- ¥4,200
- Amazon.co.jp