「高市総理誕生が最悪」「自民分解の好機だった」リベラル系から石破首相辞任を惜しむ声

石破首相の辞任表明を惜しむ(左から)立憲民主党の小西洋之参院議員、社民党の福島瑞穂党首、法政大の山口二郎教授
石破首相の辞任表明を惜しむ(左から)立憲民主党の小西洋之参院議員、社民党の福島瑞穂党首、法政大の山口二郎教授

石破茂首相(自民党総裁)の辞任表明を受け、立憲民主党や社民党などのリベラル(革新)系からは、「石破後」の自民の保守回帰を懸念し、「残念だ」と惜しむ意見がみられた。高市早苗前経済安全保障担当相が自民新総裁に選ばれることを警戒する声もある。

社民党の福島瑞穂党首は8日、X(旧ツイッター)に「正直とても残念」と投稿した。首相による8月の広島、長崎での原爆慰霊式典のあいさつに触れ、「石破首相は本を読み、広島、長崎のスピーチでも自分の言葉で語った」と評価。「石破首相だから参院選に負けたわけではない。自民党だから負けた」と主張し、「石破首相後が心配。社民党は立憲野党と力合わせて政治を変える」と強調した。

立民の藤原規真衆院議員は7日、Xで「党内の怨念により葬り去られる前に、できることがあったはずだ」「腹を括れば何個かは実行できたのではないだろうか。無念だろう。私も後味が悪い」と惜しんだ。藤原氏は6月の東京都議選で共産党候補の応援演説を行い、小川淳也幹事長から注意を受けた。

同党の小西洋之参院議員は8日、Xで、立民に対する批判に答える形で「石破総理が辞任して高市総理などが誕生するのは国民国家にとって最悪の事態になるという危機感から、参院選以降、石破総理の問題について本質的批判は控えていた」と説明した。

野党共闘の強化に尽力した政治学者の山口二郎法政大教授も7日、Xで「自民党を分解に追い込む千載一遇の好機だったのに。石破首相の使命感がどこに向いたのか。結局自民党の延命が最優先だったということか」と悔やんでいた。

「石破さんが安全」「リベラル支持」「過去一番」党外で首相評価続々

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