出版大手、KADOKAWAの元会長、角川歴彦被告(82)は、東京大会のスポンサー選定で便宜を受けたことへの謝礼などとして、組織委員会の元理事高橋治之被告(81)に、合わせておよそ6900万円を渡したとして贈賄の罪に問われ、検察は懲役3年を求刑しています。
東京五輪汚職事件 角川元会長 改めて無罪主張 判決は来年1月
東京オリンピック・パラリンピックのスポンサー契約をめぐり、賄賂を渡した罪に問われている出版大手、KADOKAWAの角川歴彦元会長の裁判で、元会長は改めて「私は無実であり、無罪です」と主張しました。裁判は3日ですべての審理が終わり、判決は来年1月に言い渡されます。
3日の裁判で、弁護側は「共犯者とされている部下の元専務などが、元会長に対して贈賄につながる報告をしたという証言は、具体性に欠ける不自然な内容で信用性はない。裏付けになる客観的証拠も存在しない」などとして、改めて無罪を主張しました。
最後に元会長は「この事件について一切関与しておりません。私は無実であり、無罪です」と訴えました。
去年10月から行われていた審理は、これですべて終わり、判決は来年1月22日に言い渡されます。
都内で会見 角川元会長「立件に違和感」
裁判のあと、角川元会長は都内で会見を開き、「証拠もないのになぜ関係者の証言だけで立件できるのか、違和感があります」と話していました。
弁護団長の弘中惇一郎弁護士は「元会長に贈賄の共謀が成立するのは無理だと思う。無罪を確信している」と述べました。