悪意だらけなのに? 20年続く東野の人気番組…お見送り芸人しんいち「東京では通用しないんですよ」
「サツマカワは一回死んだ」「泣きながら新幹線で帰ってた」
取材会に同席したしんいちも「僕も“台本”を作らずにいったのが(番組に)ハマった要因かなって。台本を作る芸人、めっちゃおるんですよ。ここで台本って、東野さんにめっちゃバレるから。『台本作ってきたやつやな』って。僕は、自分で『喋ろう』と思ってたやつを一回捨てた時期があって」と作り込まないように心がけているという。 同じく取材会出席のウエストランド・井口浩之が「最近、(番組に)来て『ギャグやっていいですか』っていう。ダメだよ、会話してくれよって」と、「人間性」で戦えない芸人は『マルコポロリ!』では苦戦すると語っていたが、実際に“台本”を考えてきた芸人たちが痛い目に遭ったことも。 そこで話題に上がったのが、持ちネタで自分のペースを作ろうとしたが、東野らにハマらなかったサツマカワRPG。しんいちは「サツマカワは(同番組で)一回死んだんですよ」「サツマカワは新幹線で泣きながら帰ったんですよ」と、お笑い界屈指のギャガーが“洗礼”を浴びたことを明かした。 もちろん『マルコポロリ!』にハマったとしても、ほかでもうまくいくかは別の話。しんいちも「ここで通用しても、東京では通用しないんですよ」と指摘する。しかし、それこそが20年も番組が続いているポイントでもある。つまり『マルコポロリ!』でしか見られないものがあるということ。さまざまなコンテンツで「お笑い」を見ることができる今の時代にあって、「ここでしか見られない」という唯一無二性が『マルコポロリ!』の強みなのだ。 ◇ 永野、ウエストランド井口、お見送り芸人しんいちに加え、ネコニスズ舘野(赤ちゃん)、ライス関町、若井おさむ、ぼる塾あんりといった、『マルコポロリ』アベンジャーズのようなメンツが揃った900回。『TVer』などで見逃し配信もおこなわれる。 取材・文/田辺ユウキ 写真/Lmaga.jp編集部