「即日、薬局オーナーになることも可能」
医療機関でもある薬局を、そんなに気軽に買収できるのだろうか。前出の村上氏が話す。
「病院やクリニックと違って薬局は多くの場合、株式会社など営利法人が運営するため、店舗ごとに管理薬剤師さえ常駐させれば外国人を含め誰でも営業することができる。既存店舗を持つ企業を買収することで、理論的には即日、薬局オーナーになることも可能です」
中国人の日本移住の弊害として、処方箋医薬品の乱用が広がっているとすれば、直ちに対策を講じなければならない。フェンタニルすら“すぐそこ”で買える危機が進んでいるのである。
奥窪優木(おくくぼゆうき)
ライター。1980年生まれ。上智大学経済学部卒業。ニューヨーク市立大学を中退して現地邦字紙記者に。中国在住を経て帰国し、日本の裏社会事情などを取材。昨年11月、『転売ヤー 闇の経済学』(新潮新書)を出版。他に『ルポ 新型コロナ詐欺』などの著書がある。
週刊新潮 2025年9月4日号掲載
特集「中国人闇薬局で9000円 合成麻薬『フェンタニル』は日本でも簡単に変える⁉」より
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