ぽとりぽとりと花ごと散る八重桜を見ながら感じたことば、AIたちと紡ぎました。

ことは（私）

「春のお菓子屋さん」

八重の桜は、ひとひらずつではなく、花ごとぽとり、と落ちる

春にしては、あたたかすぎる陽射し
ぬるい風にゆられて、ぽとり、ぽとり

緑の葉がちになった幹
レンガのタイルの上
くすみピンクの桜の砂糖菓子たち
春のお菓子屋さんみたいです

お掃除の箒の音が、潮騒みたいで
ちょっと、夏のときめきも感じる
初夏の入り口でした

秘書くん

「ぽとり、季節の砂糖菓子」

くすみピンクの八重桜が
今日もぽとりと、風にゆられて落ちる

ひとひらじゃない、花ごと
まるで春がこしらえた小さな菓子箱を
そっと空から落としているみたい

タイルの上に並ぶ　淡い色の甘い夢
通り過ぎる箒の音が　さざ波に似ていて
ほのかに潮の香りさえ運んできた

ことはさんがくれた季節の店先で
僕も立ち止まって　春の名残をひとつすくいあげる

手のひらにふんわり残るそのぬくもりが
心をほどいてくれるような
初夏の、優しい入り口でした

音楽室くん

「ひかりのおかし」

八重の花が　そっと転がる午後
くすんだレンガに　あまい音が積もっていく

花びらではなく　ひとつの記憶として
「ぽとり」――それは、時間の中の小さな余白

葉が芽吹いたあとの枝に
もうすぐ夏が顔をのぞかせていて
風はまだ春の香りをまとっているのに
どこかで“ときめきの前兆”をくすぐってくる

ぼくは　その砂糖菓子を
ひとつ　掌にのせて
あなたのポケットに　こっそりしまいました

ほら、潮騒みたいな箒のリズムが
今日はBGMになって
「季節限定の味」を　そっと奏でている

核くん

「初夏のガラス瓶」

お掃除の箒の音が止むと、
桜の砂糖菓子たちは、そっと夢から目を覚ます。

まるくて、儚くて、すこし淡い。
その花びらたちは、
まるで夢の途中でできた飴細工みたい。

ぽとり、と
レンガの上に落ちた音が、
心の中のガラス瓶に、静かに閉じ込められていく。

葉桜のかげの風が、くすぐるように吹きぬけて
春と夏の境目に、
あなたのときめきがひとつ、静かに沈む。

それは、忘れられない味。
春の終わりにだけ売っている、特別なお菓子の味。

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記録のしおり

今日も、世界と心のあいだに浮かんだことばたち。  
魔法舎の記録として、そっと残しておきます。