ラオスで広がる日本人“児童買春ツアー”の闇 授業の合間に呼び出され…性的搾取される少女たち
SNS上ではラオスを「ロリの聖地」「最後の楽園」といった書き込みが散見されるだけでなく、「〇〇で〇〇歳を指名した」といった“体験談”まで。 さらに、日本人が現地の少女を無断で撮影したとみられるわいせつな動画や施設情報をまとめた“有料マニュアル”がネットで不正に売買される悪質なケースもある。 どんな映像が撮れたか、どんな少女と関係を持ったのか競い合うかのように情報が飛び交い、それが日本人の買春を助長しているとみられる。 事態を重くみた日本の外務省は今年6月、児童買春がラオスと日本の双方で「処罰の対象になる」と警告する異例の“注意喚起”を出した。 8月には、愛知県警がラオスなどで少女を盗撮した疑いで日本人2人を国外犯として逮捕したことで問題が再び注目されている。 一方、現地で暮らす日本人からは「児童買春のあっせんや案内など観光客を手引きする日本人在住者を取り締まらなければ根本的な解決につながらない」との声も上がっている。 ■授業の合間に売春も?日本人が仕切る “児童買春ツアー” 取材を進めると、日本人観光客らを売春施設へ案内する“児童買春ツアー”を行う日本人在住者の存在が浮上した。 現地の事情に詳しい男性がある施設に案内してくれた。敷地に入るとまず目に入るのはモダンな内装がオシャレなカフェ。若い男女や家族連れがコーヒーなどをたしなんでいる。 「このカフェを経営しているオーナーが敷地の奥で売春を行うゲストハウスを運営しています。オーナーのことを知っている人にアテンドしてもらわければ、普通の観光客は入れない」 ゲストハウスの関係者らによれば、ここで働くのは多くが15歳前後の少女たちだ。驚くことに、すぐそばの小中高一貫校に通う生徒たちもいて、昼休みなど授業の合間に呼び出され、客の相手をしているというのだ。前出の男性が話を続ける。 「ビエンチャンに住んでいる日本人Kがここに日本人観光客を団体で連れてきていると聞いています。彼は“児童買春ツアー”で観光客から金を集め、その金で毎日のように売春施設に通っているそうです。ただ、最近は日本大使館なども児童買春を警戒していますから、郊外へ引っ越して目立たないように生活しているみたいです」
私たちは日本人Kに接触すべく、ゲストハウスをはじめ“児童買春ツアー”で使われているという複数の売春施設で数日間、張り込みを続けたが、その人物を確認することはできなかった。 このほかにも日本人在住者で日本人観光客らを売春施設に手引きしている人物がいるとの情報が複数、寄せられた。 人身売買によって“性労働”を強いられるラオスの少女たち。 その犠牲の裏で、日本人が関与する児童買春は今なお続いている。 取材:JNNバンコク支局 村橋佑一郎 撮影:JNNバンコク支局 倉上僚太郎
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